せっかちな私がミュシャの塗り絵で「今」に向き合ってみた#ポジティブチャレンジ

Forbes JAPAN #ポジティブチャレンジ (サムネイルデザイン=高田尚弥)

Forbes JAPAN Web 編集部がゴールデンウィーク中におうち時間の楽しみ方を実践する「#ポジティブチャレンジ」。本日のテーマは、「向き合う」です。インターン生の田中舞子が担当します。

新型コロナウイルスは、みなさんの生活にどのような変化をもたらしたでしょうか。私は、学校やインターンがリモートに切り替わり移動時間がなくなったため、朝の時間に余裕ができました。また、通常ならば連休には外に出かけたり、帰省をしたりと何かと忙しく過ごしていたのですが、今年はすっぽりと予定が空いています。

このように新型コロナウイルスの影響で突然できた「おうち時間」に何をすればいいのか、と悩んでいる方も多いかと思います。そこで、自分と向き合う時間をつくる大切さとその時間をつくる方法として「大人の塗り絵」をやってみました。

そもそも、どうして私たちは急ぐのだろうか


朝の通勤ラッシュに代表されるように、私たち現代人は何かとすぐに急ぎたがります。そして、起動の遅いパソコンをみてイライラしたりストレスを感じてしまいます。しかし、こうしておうち時間や隙間時間が増えたいま、自分の日常がいかに慌ただしかったか、本当に急ぐ必要があったものはそんなになかったのではないかと感じています。

そもそも、どうして私たちはこれほどまでに急ぐことを迫られるのでしょうか。スローライフについての著書があるジャーナリストのカール・オノレイ氏は、スピード偏重の社会を分析し、人々に疑問を投げかけました。現代では、効率の良いことや短い時間で何かを提供することが、素晴らしいことだと判断されています。最近導入された5Gも3分で出来上がるインスタントラーメンも、スピードを求めて開発された技術です。

オノレイ氏はまず、都市化、大量消費、労働環境、技術革新などの要因が私たちを急がせていると分析しました。しかし、さらにこのような要因の根底には時間に対する概念の変化があると言います。ニーチェが提言した永劫回帰のように、ある文化では時間は循環するものだと考えられていました。

しかし西洋的な時間の捉え方では、時間を直線としてとらえます。これはキリスト教の過去、現在、未来の考え方に由来するとも言われていますが、人々は時間は有限なもので使わないと失ってしまうと考えるようになりました。現代でもよく使われる「時は金なり」ということわざのように、必要以上に時間を使うこと=遅いことは悪いものだと教えられるようになったのです。
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文=田中舞子

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