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消費経済:小売業とそれを改革する人々について執筆

hadrian / Bigstock



1.アマゾンの意外な強敵

「Eコマース界ではアマゾンに対抗し、他の小売大手も独自のEビジネスを構築する流れが加速している」と、WSL Strategic RetailのCEOウェンディ・リーブマンは指摘している。
ウォルマートやターゲットは自社サイトのコマース体験を大幅に改善したほか、メイシーズ、ブルーミングデールズ、ノードストローム、クレート&バレル、コストコといった企業もオンライン・サービスに注力を始めた。さらに、「アマゾンの強敵と言えるのが米国進出を企む中国の最大手、アリババだ」とリーブマンは言う。


2.健康ウェルネス・ブームの波

「無農薬野菜やヨガに興味があり、ホールフーズやトレーダージョーズで買い物する層が次の流れを作りつつある。最初はニッチなマーケットだったものが、所得や人種、性別を問わず、広く支持を集める全国的トレンドに変わった」とリーブマンは言う。
ヘルシーな選択肢を求める消費者は、食品や美容、フィットネスといった従来の健康カテゴリーを超えたボリュームを形成しつつある。


3.ビーコン技術の普及

インストア・モバイル技術の中でも、ビーコン(店舗内の各所に設置されたセンサーから、Bluetooth信号を発信。モバイル機器と交信する)は、今年最も成長が期待される分野。
その背景には「小売業者もオンライン業者に対抗し、個々の顧客にカスタマイズした買い物体験の提供を試みるようになった流れがある」と、コンサルティング企業、Capgeminiのベン・パイバーは今年の小売業界トレンド見通しの中で述べた。


4.ビッグデータ活用の重要度が増す

小売業者は出店計画の早期段階で、高度なデータ分析を求められるようになる。「実店舗では地域の消費者の需要に合わせ、ローカライズすることが重要になる。適切な店に適切な品揃えをすることで、在庫管理の効率化、増収、増益を図ることができる」とパイバーは言う。
「高度なデータ分析は新製品の開発や価格設定、需要予測においても一層重要な役割を果たすことになる」


5.ネット販売の隆盛で実店舗から撤退の動き

Eコマースの台頭に伴い、実店舗の売場面積は縮小。今年は多くの店舗が閉鎖するかも知れない。ブルームバーグ・インテリジェンスの2015年度小売業界見通しによると「American Eagleは150店舗の閉鎖を計画し、Abercrombie & Fitch(アバクロ)も今後2~3年の間、毎年60店舗を閉鎖する見通し」という。


6.“食べ物で客を釣る”小売業界

オンライン・ショッピングが定着した現在、小売業者は実店舗に客を呼び込む新たな理由を見つけなければならない。そのカギとなるのが飲食店の併設と言える。
「ニューヨークのメイシーズの旗艦店は、イタリア料理店のStella 34 Trattoriaやスターバックスなど、飲食店の拡充に乗り出した」とリーブマンは指摘。Urban Outfittersもマンハッタン店とブルックリン店にレストランを設置。ユニクロも五番街の旗艦店にスターバックスを併設した。


7.アパレル産業の売上は停滞する

「2015年は目ぼしい新ファッション・トレンドが乏しく、アパレル業界は停滞が予測される」とブルームバーグ・インテリジェンスは指摘する。
しかしその一方、「消費者の関心がスポーツ向けの高機能商品などに移っており、アンダーアーマーのようなフィットネス関連アパレルの売上の伸びが期待できる」という。

文=クレア・オコナー( Forbes)/ 編集=上田裕資

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