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2020.04.30

コロナ禍で「緊急対応」する米プラ建材メーカー、売上高が倍増

Photo by Chris Graythen/Getty Images


ローザンはそのシグネチャーを2013年にプライベートエクイティファンドに売却。価格は非公開としているが、当時の同社の売上高は、およそ9000万ドルだったという。

その後、新たに取り組めることを探していたローザンは子供たちからヒントを得て、サイドプロジェクトとしてエバーブロックのビジネスを開始。その潜在力に気づいた顧客たちによって、事業は急成長した。

1カ月で1年分を出荷


エバーブロックは現在、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れる病室として使用する仮設テントの壁と床を提供。患者が使用するベッドを置いた「ポッド」には個別に換気用のダクトが設置され、ウイルスが充満するのを避けられるようになっている。

同社は3月以降、臨時病院の設置を請け負うルイジアナ州のダイナミック・コンストラクション(Dynamic Construction)から依頼を受け、製品を供給。今のところ、およそ1カ月で従来の1年分の量の製品を出荷している。

ルイジアナ州のジョン・ベル・エドワーズ知事(民主党)は3月末、人工呼吸器や集中治療室(ICU)での治療は必要としないものの、入院の必要がある患者のために必要なベッド数は「1000床」と説明。だが、直後から患者が急増、わずか数日後に「2倍の数が必要だ」と発表した。

ローザンが信条としているのは、緊急時には「リアルタイムで反応しなければならない」ということだ。「実際に何かをするために必要なのは、リソースを迅速に集めること」だという。

編集=木内涼子

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