魔法少女ユキコは悲劇のはじまり──。
『マジカル・ガール』(スペイン)
(c)Una produccion de Aqui y Alli Films, Espana. Todos los derechos reservados
白血病で余命わずかな少女アリシアは、アニメ「魔法少女ユキコ」の大ファン。彼女の願いは、コスチュームを着て踊ること。そんな娘の願いをかなえるため、失業中の父ルイスは、高額なコスチュームを手に入れることを決意する。この彼の行動が、心に闇を抱える美女バルバラと、訳ありの元教師ダミアンを巻き込んで予想もしない悲劇的な結末へ……。
出会うはずのなかった登場人物たちはみな、ただ愛ゆえに行動し、皮肉にも運命の歯車を狂わせていく。スペインの若手気鋭監督カルロス・ベルムトによるスタイリッシュな映像、日本を第二の故郷と愛する監督ならではの日本カルチャーオマージュが散りばめられているのも見どころだ。
配信先:Google Play、YouTube、Amazonビデオ、TSUTAYA TV、U-NEXT、ビデオマーケット、iTunes、FOD
Blu-ray:4800円+税 DVD:3800円+税 発売元:バップ
男はなぜ、その少年にそこまで執着し恐れるのか
『息子のまなざし』(ベルギー=フランス)
(c)Les Films du Fleuve
少年院の職業訓練所で大工仕事を教えるオリヴィエは、とある事件で息子を亡くしていた。ある日、フランシスという少年が入所し、大工クラスを希望する。一度は断るものの、受け入れるオリヴィエ。オリヴィエを尊敬し、慕うようになっていくフランシス。しかしオリヴィエは態度では避けながらも、執拗にフランシスを目で追う。なぜ、オリヴィエはそこまでフランシスに執着するのか。
「人は聖者にならずに、最も憎い人間さえも受け入れることができるのか」という問いに迫る、心を閉ざした男と少年のサスペンス。ベルギーの巨匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟監督作。”極限”を体現した、オリヴィエ役のオリヴィエ・グルメは、カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞している。
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正義とは何か?突然、最愛の家族を奪われた女が下す衝撃の決断
『女は二度決断する』(ドイツ)
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ドイツ、ハンブルク。カティヤはトルコ系移民である夫ヌーリ、そして息子ロッコと幸せな家庭を築いていた。ある日、白昼爆弾が爆発し、ヌーリとロッコが犠牲に。それは人種差別主義のドイツ人によるテロだった。
容疑者は逮捕され裁判が始まるが、被害者であるにもかかわらず、人種や前科をあげつらい、なかなか思うような結果は出ない。カティヤの心の傷は深まってゆく。法の裁きが下されない中、カティヤはある決断を下す──。
トルコに出自を持つファティ・アキン監督が、実際にドイツで起きたNSU(国家社会主義地下組織)による連続テロ殺人事件に触発されて生み出された作品。衝撃的な結末に、公開当初賛否の声があがったが、その反応こそが綺麗事ではすまさないこの映画の強さであり、存在意義だ。カンヌ国際映画祭主演女優賞受賞。
配信先:Google Play、YouTube、Amazonビデオ、TSUTAYA TV、U-NEXT、dTV、ひかりTV、ビデオマーケット、Rakuten TV、Netflix、iTunes、FOD
Blu-ray:4800円+税 DVD:3900円+税 発売元:WOWOW 販売元:ハピネット・メディアマーケティング