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独立系配給会社と観る「映画のいま」

『母なる証明』(c)2009 CJ ENTERTAINMENT INC.&BARUNSON CO.,LTD.ALL RIGHT RESERVED

新型コロナ禍でのリモートワークや休校により、家族がみな家にいる状態が続いている人も多いだろう。家族と一緒の時間が増えるのは素敵なことだが、さすがにずっと一緒はキツいという声も聞こえてくる。人出がないことを確認して、ひとり散歩に出かけるのも一手だが、究極の「家族想いの映画」を観てみるのはどうだろう?

「家族想いの映画」といっても、ほっこり泣けるものではない。ここでは『パラサイト 半地下の家族』配給のビターズ・エンドならではの、現実のシビアさに拮抗するほど甘くない映画を紹介したい。どの映画も、人間の持つ闇の深さや、先が読めない展開に、画面から目が離せなくなることは間違いないはずだ。

子を想う母の愛が過激に加速するヒューマンミステリー

『母なる証明』(韓国)


ふたりきりで懸命に生きてきた母子。ある日、女子高生の惨殺死体が発見され、息子のトジュンが容疑者として拘束されてしまう。息子の疑惑を晴らすため、母はたった一人で真犯人を追う。

『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督作。子を想う母の“無償の愛”を通じ、“人間の真実”をスリリングに描き出すヒューマンミステリーの傑作だ。

主人公である母親には役名がない。これは誰しもが持つ「母親」という普遍性を表現するという監督の意図だったという。どんでん返しの先に待つ、圧巻のラストシーンは心に棲みついて忘れることがないだろう。

配信先:Google Play、YouTube、Amazonビデオ、dTV、TSUTAYA TV、U-NEXT、Netflix、iTunes、ひかりTV、ビデオマーケット、FOD

生きるため、母は麻薬を売る。フィリピン無法地帯24時

『ローサは密告された』(フィリピン)


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(c)Sari-Sari Store 2016

4人の子どもがいる肝っ玉母さんローサは、夫とスラム街の片隅で小さな店を営んでいる。そしてタバコや菓子を売る傍ら、生活のために少量の麻薬を扱っていた。そんなある日、密告によってローサ夫婦は逮捕されてしまう。さらなる売人の密告、高額な保釈金──。恐喝まがいに警察の要求はエスカレートしていく。

法は誰のことも守ってくれない。ローサたち家族は、したたかに自分たちのやり方で腐敗した警察に立ち向かう。

ドキュメンタリータッチの映像が醸し出す臨場感。ドゥテルテ大統領の麻薬撲滅戦争の恐怖がそこに。カンヌ映画祭主演女優賞受賞。

配信先:Google Play、YouTube、Amazonビデオ、TSUTAYA TV、U-NEXT、ビデオマーケット、Rakuten TV、iTunes
DVD:3800円+税 発売元:ビターズ・エンド 販売元:ポニーキャニオン

文=伊藤さやか

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