経済・社会

2020.04.28 07:00

まさに「一夜城」大量検査施設を14日で設立、UAEの王族率いるコロナ対策

成相 通子
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一気にドライブスルー検査所を設置


UAEの大規模検査の鍵は、3月末から始まったドライブスルー検査所にある。最初の検査所が設置されてから、約10日間で各首長国内に計10カ所以上設置。それぞれの検査所で一日数百の検査を実施しており、全体の検査数は一気に伸びた。

検査を受ける人を増やそうと、王族も熱心に活動している。検査所の設置が発表されてすぐに、UAEの実質的な指導者ムハンマド・アブダビ首長国皇太子が自ら運転する日産パトロールで検査所を訪れ、鼻孔から検体を採取する様子が報道された。UAEの王族の「指導者が見本となる」メンタリティが反映されているようだ。鼻に棒をつっこまれ、上を向いている状態のお世辞にも格好のいい写真ではないものの、それを厭わない(意図しなかったかもしれないが)姿勢に感心した。

その後も各首長国のリーダーである首長や皇太子がムハンマド皇太子同様に検査を受け、各首長国の住民に対し同検査所の存在や役割を積極的に周知している。

国内に設置されたこのドライブスルー検査所では、誰でも検査可能だが、呼吸器症状がある人や、海外からの帰国者、濃厚接触者、また妊婦、慢性疾患を有する人は検査が無料である。上記に該当しない人でも日本円で約1万円ちょっと(375AED)を支払えば検査はできる。

このドライブスルーのメリットは、検査の過程で接触する人数が限られ、待ち時間も短いところだ。検査を希望する場合は、専用ホットラインで問診後、予約日にパスポートなど必要なものを持参する。予約は専用アプリケーションでも可能だ。検査所では熱を測り、鼻孔から検体を採取。このプロセスは3分を超えない。

はじめ検査結果は48時間で出るとされていたが、検査数の増加によるのか、現在は2-5日かかっているようだ。陽性なら直接電話で連絡が、陰性ならSMSで結果が知らされる。5日を超えて検査結果が来ていない人もいるようだが、これは総じて陰性の人である。
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文=本田 圭

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