ファーストフードやクイックサービスレストラン(QSR)を含む小売企業の客足調査を行なう企業プレーサー・ドット・エーアイ(Placer.ai)が、昨年第4四半期の顧客行動に関してまとめた報告書からは興味深いデータが明らかになった。
同報告書によると、ファーストフード大手のマクドナルドやコーヒー大手のスターバックスが、リピート客の視点から見ると最も忠実な顧客層を抱えていることが明らかになった。
スターバックスはまた、顧客の1回あたりの訪問時間の長さで2位だった。この指標で首位に立ったのはパネラ・ブレッド(Panera Bread)で、意外な健闘ぶりだった。
最も頻繁な訪問者
同報告書によると、典型的なマクドナルドの顧客は10月~12月までの間、同ブランドの店舗を2.7回訪問した。訪問回数が次に多かったのはスターバックスで、平均で2.5回だった。
顧客が第4四半期の間に訪問した平均回数が2回以上だった他の企業には、チックフィレイ(Chick-fil-A)の2.2回、ダンキンの2.1回、ソニックの2回があった。
プレーサーが挙げた他の企業の間では、第4四半期の顧客の平均訪問回数は2回未満だった。タコベルが1.9回、パネラ、ウェンディーズ、バーガーキングがそれぞれ1.8回だ。
最下位だったのはチポトレ(Chipotle)の1.7回だ。同報告書は「こうしたチェーンにとっては、訪問者を増やすだけでなく、リピート客になるような顧客を引き寄せることが重要だ」と述べている。
訪問時間の長さでは?
また同社は、各ブランドの顧客がレストランの中で過ごす時間も測定した。
最も長かったのはパネラで、1回につき52分だった。次はスターバックスで、1度につき50分だ。「1時間近い時間だ。なぜそれほど長時間店内にいるのか」と思う人もいるかもしれない。私が思いつく主な理由は、パネラとスターバックスがどちらも顧客の多くにとってモバイルオフィス化していることだ。
どちらの場合も店舗に足を踏み入れた途端に、多くの人が飲食をしながらノートパソコンで仕事をし、ビジネス関連の話し合いをしていることに気づくだろう。休みの日であれば、友人に会って近況報告をしている人もいるかもしれない。