CVSヘルスはまた、米国が新型コロナウイルス感染症(Covid-19)への対応に苦慮するなかで生まれる“前例のない”ニーズに応える従業員たちに、特別手当を支給する。感染が拡大するなか、薬局は住民に「自宅待機令」が出されている州や都市でも営業の継続が認められる数少ない事業者であり、利用者が急増している。
ドラッグストア業界では同社以外にも、人員の増強やボーナスの支給を行う企業が増えている。競合するウォルグリーン・ブーツ・アライアンスや小売大手のウォルマートもすでに、フルタイムとパートタイム合わせて数千人を採用する計画を明らかにしている。
CVSヘルスによれば、同社は今後、従業員のうち薬剤師やヘルスケアに従事する人、店舗の従業員やマネージャーなど最前線で業務にあたる人たちに150~500ドル(約1万6700~5万5500円)の特別手当を支給する。これらの従業員は患者や顧客を支援するため、同社の店舗や施設に「出勤する必要がある」人たちだ。
ラリー・マーロ最高経営責任者(CEO)は自社のこうした計画について、次のように説明している。
「生活必需品やサービスを提供するために最も必要とされているときに、私たちの仲間は大変に献身的な働きをしてくれている」
「わが社がサービスを提供する人、家族のために彼らは、引き続き業務にあたっている。そうしたなかで私たちは、彼らにいくらかの心の安らぎと、先行きが不安なときを乗り切るための支援を提供するため、もう一歩踏み込んだ対応を取ることにした」
一方、ウォルグリーンは22日、フルタイムとパートタイムの従業員、そして臨時雇用の従業員を合わせて9500人採用する計画を発表。同時に店舗と流通センターに勤務するフルタイムとパートタイムの従業員に、それぞれ300ドル、150ドルのボーナスを支給することを明かにした。
ウォルグリーンのリチャード・アシュワース社長は、「この非常に困難で先行きが不透明なときに、店舗チームのメンバーたちは信じられないほど懸命に働いてくれている。彼らの日々の働きのすべてに感謝している」とコメント。さらに、次のように語っている。
「パンデミック(世界的大流行)への対応において、私たちは重大な役割を果たしている。そして、ウォルグリーンの顔である私たちチームのメンバーは全米の各地で、この危機的な状況において私たちを頼りにする顧客や患者たち、コミュニティーを支援するためにできる限りのことをしてくれている」