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最初から世界を目指した商品開発


dreamstockのアプリは最初からグローバルを見据え、ポルトガル語・英語・日本語でリリース。すると面白い現象が起こった。

英語圏ではインドでの利用が急増。開始1ヶ月では世界中での利用率の7割をインドが占め、最初はインドのアプリかと思ってしまうほどだったという。プレミアリーグが放映されるなどサッカーを見る環境が整ってきたことが理由ではないかと松永氏も語るが、特別マーケティングでの仕掛けがあったわけではない。

その後にブラジルがSNSでの活動やユーチューバーの起用もあり、口コミで伸びていく。サッカーが国技でもあるブラジルから送られてくる動画の質は非常に高く、ポテンシャルがあった。そこで事業のフォーカスをまずはブラジルに焦点的に絞ることから始めた。

「広いブラジルでは自分が住んでいるところにチームがなかったりしますので、どこに行けばセレクションを受けられるのかが分からなかったり、移動するお金がなかったりの環境にいる子供たちも多い。そういった人に利用してもらっているという形です」


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広大な国土でクラブのリソースも限定的。才能ある選手がどこにいるかも全てを把握出来ていない。属人的なネットワークの中から選ばれた数少ない選手たちしかスポットライトを浴びることが出来ない現状に才能豊かな子供たちだけでなく、クラブも悶々していた。その子供たちに自由に発信するプラットフォームを提供し、それを集約してクラブに提供する。スカウトマンには効率の良さ、そしてサッカーをプレーする者には夢を掴みやすい サービスでありどちらのニーズにも答える仕組みだった。

dreamstockが信頼を得る理由にはブラジルに存在する検閲チームが大きい。ユーザーがアップロードした動画はすぐさまプラットフォーム上に掲載されるわけではなく、検閲チームによって精査される。現役コーチ、そしてスカウトやエージェントを実際に経験してきた“専門家”4人がこの検閲チームを構成し、才能のフィルタリングを行う。

1日最大で約900本上げってくる動画をdreamstockが評価し、自信を持って期待する才能をクラブ側に提供していく。今は1日約300-400本に落ち着いてきたが、この厳しい目を掻い潜るのは1人か2人しかいないという。今後は多くのデータが集積されることで評価基準が確立されて、選手にレクチャーを仕組みしていく可能性にも広がっていく。

文=新川諒

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