採用面接で悪い上司を見極める3つの方法

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2. 上司候補者が具体例を挙げられない場合は慎重になる


最高の上司は、部下の達成事項を認めるものだ。しかし、衝撃的なほど多くのリーダーが積極的に優秀社員を認めようとしない。リーダーシップIQが、人事評価の惨めな現状に関して実施した最近の調査によると、上司が常に自分の達成事項を認めてくれると考えている人はわずか28%であることが分かった。一方で54%の人は、上司が自分の達成事項を認めることが全くあるいはめったにないか、時々あるだけだと考えていた。

このデータは恐ろしいものだが、上司候補者を評価する素晴らしい方法にもなる。上司になるかもしれない人が、部下の一人が素晴らしい働きぶり(正しい態度を体現するもの)を見せた具体例を挙げられなければ、あなたが達成することも評価されないと考えるのが理にかなっている。

あなたが大半の人と同様、自分が素晴らしい成果を出したことを認めてほしい場合、この上司候補はおそらくあなたに合っていないだろう。

3. 会社の部下が間違った態度を見せたときのことを尋ねる


先述の2つのステップを踏んだら、3つ目のステップは必要ない可能性がある。この新たな上司候補がおそらくリーダーとしてふさわしくない人だと既に理解したら、自分にとって都合の良い答えを得るまで質問を繰り返し、自分を納得させようとしないこと。

しかし、将来の上司候補のリーダーとしての手腕についてさらに確証を得たい場合、間違った態度を示す(あるいは示したことがある)部下について尋ねよう。例えば次の通りだ。

「名前は挙げなくて大丈夫ですが、この会社に合わない態度を示した人はいますか? いる場合、その人が会社に合わない態度を示した具体的なケースについて教えてください」

この質問に対し、人材を必要とするある管理職が実際に挙げた答えは次の通りだ。

「今はもういませんが、昔は時間を投資することなく昇進だけしたい人たちがいました。ある男性からは、仕事に就いて1年もたたないうちに昇進させてほしいと頼まれました。私が最初に昇進したのは入社してから5年たったときです。それなのに11カ月で昇進したいなんて、現実的に見て11カ月の間で昇進に見合うどんなことを達成できるというのでしょう?」

ここでも、私はこの上司が必ずしも悪い上司だと述べているのではない。しかし、答えの中で示された不信感と、「時間を投資する」ことを強調していることから、最高のアイデアを出した人が報われる自由な実力主義を奨励する上司ではないことが示されている。

悪い上司は多く存在している。聞こえが良いマーケティングと採用の売り文句の裏を探らなければ、気づいたときには遅過ぎるかもしれない。しかし、こうした3つのステップに従い、丁寧に具体例を尋ねれば、将来の上司候補の本当の顔を見ることができる可能性は高い。

翻訳・編集=出田静

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