経済・社会

2020.02.11 10:00

「選挙資金」問題で足を引っ張り合う、米民主党候補たち

元・インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ(Photo by Scott Olson/Getty Images)

元・インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ(Photo by Scott Olson/Getty Images)

今年11月の米国大統領選に向けて、民主党指名候補を争う中道派のピート・ブティジェッジと急進左派のバーニー・サンダースの対立が注目を集めている。
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2月7日に開催されたテレビ討論会でサンダースは、ブティジェッジが米国の富裕層から多額の献金を受けていると批判した。これに応戦したブティジェッジは「バーニー候補者自身もかなりのお金持ちだ。民主党候補は富裕層から資金を集めて、ドナルド・トランプに勝たねばならない」と反論した。

フォーブスは昨年4月、バーニー・サンダースの保有資産が250万ドルであると試算していた。

アイオワ州で2月3日に実施された民主党の党員集会で、ブティジェッジに僅差で破れたサンダースは、ブティジェッジが他のどの民主党候補よりも多くの資金をビリオネアから集めていると批判している。
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テレビ討論会の場でサンダースは、「米国を変えたいのなら、富豪に選挙資金を請う候補者を選んではならない」と述べた。サンダースの候補者らは9日の民主党集会で「ウォール・ストリート・ピート」と書かれた看板をかかげ、ブティジェッジを非難していた。

ブティジェッジは9日のCNNの取材で、「サンダース自身も非常に裕福な人物だ。私は彼が献金してくれるなら、喜んで受け入れたい」と話した。ブティジェッジは、トランプを打ち負かすためには、全ての人を巻き込むことが大切で、「可能な限りの支援をとりつける」と話した。

「トランプ陣営は先日、たった一日で2500万ドルもの資金を集めたとされている。これは私たちの命をかけた戦いなのだ。私は今の選挙キャンペーンの資金集めについて全面的に賛成している訳ではない。しかし、勝つためには可能な限りの支援を集めることが必須だ」とブティジェッジは話した。

フォーブスの試算によると、ブティジェッジの選挙キャンペーンには40人のビリオネア、もしくはその配偶者らが資金援助を行っており、その大半が金融業界で資産を築いた富豪たちだ。

ブティジェッジ自身の保有資産について、フォーブスは10万ドルと資産しており、その大半は昨年末で退任したインディアナ州サウスベンド市長としての給与だった。

それに対し、サンダースは250万ドルの資産を土地や株式、年金や著書の印税によって形成している。

サンダースはブティジェッジが富豪から献金を受けていると批判するが、ブティジェッジが集めた資金はサンダースを下回っている。サンダースは3450万ドルの選挙資金を集めているが、ブティジェッジが集めた額は2520万ドルとされている。

編集=上田裕資

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