3万円台の最新iPadが好調。コンテンツサービスも充実
1月に発表された初代iPadは同じ年の4月3日に米国で、続く5月28日には日本でも発売される。当時はiPadを縦横どちらに向けても快適に操作できる12のiPad専用アプリが提供された。今はその名前をApple Booksに変えて提供している電子書籍アプリのサービスも、当時としては先進的なものだった。
iPhoneやiPod touchで利用可能な約14万のiOSアプリと互換性も確保しながら順調に出港したiPadは、その後もユーザーのクリエイティブツールとして、または映像・音楽のエンターテインメントプレーヤーとしても大きく成長していく。
発表から10周年を迎えたiPad。2020年現在は多彩な5機種のラインナップを展開する
現在、アップルはiPadの売上高について2019年第4四半期の業績発表時に「加速的な伸び」を記録したとして好調ぶりを伝えている。コメントについては妥当なものだと筆者も思う。なぜなら2019年に発売されたiPadの製品群はコンシューマーの目線から見て、とても強力で魅力的だったからだ。
2019年に発売されたコンパクトな7.9インチのiPad miniと、薄型でパワフルなiPad Airは独自のスタイラスペン「Apple Pencil」による手書き入力にも対応したことで、クリエイティブツールとしての魅力が高まった。そして秋には3万円台から買える第7世代のiPadと、デバイスに最適化されたiPadOSが同時に登場したことで一気に波に乗った。
第7世代のiPadはハードウェアの面ではApple Pencilのほか、アップル純正のSmart Keyboardによるタイプ入力にも対応する。
純正Smart Keyboardが使えるようになった2019年発売の第7世代iPad
そしてiPadOSが無線・有線キーボードの接続や外部ストレージの読み込み、マルチ画面表示による複数タスク処理をサポートしたことで、3万円台のiPadをベースにした「ノートPCの代わり」になる環境が整えられるようになった。国内の調査会社が実施するレポートの結果を見ても、やはり第7世代のiPadはノートPCの人気ランキング上位に食い込んでいる。
さらに月額600円でモバイルゲームが“遊び放題”になる「Apple Arcade」や映像配信「Apple TV+」も始まり、現在iPadやiPhoneで楽しめるサブスクリプション型のコンテンツサービスは、約6000万曲のカタログが揃う音楽配信の「Apple Music」を含めてとても充実している。
月額600円でモバイルゲームが“遊び放題”になる「Apple Arcade」もスタートした