この傾向は一般的に男の子よりも、ソーシャルメディアを頻繁に使用しがちな女の子に特に当てはまることだった。ソーシャルメディアの使用が少ないユーザーは、睡眠関連の問題を報告することが最も少なかった。
研究チームは、ソーシャルメディアと睡眠不足のつながりを説明する仕組みにいくつか言及した。その一部は、時間が制約されることに関連したものだ。「ソーシャルメディアの使用が多いユーザーは特に平日、睡眠を直接ソーシャルメディアに充てることになるかもしれない。学校にいる時間はソーシャルメディアの使用が制限されているため、1日のソーシャルメディア使用時間のうち少なくとも一部が就寝時間近くに行われる可能性が高いからだ」と研究者らは述べている。
また、他の要素もある。子どもたちは、眠るためにソーシャルメディアの使用を中断することに単に苦労しているのかもしれない。これはソーシャルメディアの依存性を改めて思い出させてくれるものだ。
研究チームはまた「ソーシャルメディアの通知を確認し、返信しなければならないといった切迫感により、宿題など日中の他の活動が遅れてしまえば、類似したプロセスにより間接的に就寝の時間が遅れてしまうかもしれない」と述べている。
もちろん、これは単なる相関関係であり、きちんとした実験ではない。そのため一つの要素が実際に他の要素を引き起こしているのかどうかについては分からない。本当はその逆で、睡眠の質が悪い10代の若者が結果としてソーシャルメディアを長時間使用している可能性もあるし、あるいはソーシャルメディアの使用と睡眠問題の両方を引き起こす全く別の要素がある可能性もある。
とはいえ、携帯電話やその他の機器から出るブルーライトは概日リズムを害することで知られており、専門家らは少なくとも就寝の1時間前には画面を見るのをやめるよう忠告してきた。ソーシャルメディアはまた、(特に女性の)ユーザーに対し感情的な不安をもたらすことが多い。ソーシャルメディアの依存性は否定し難く、テック業界からも多くの人が近年その依存性を指摘している。
そのため、この2つの現象を見ただけでも、ソーシャルメディアを使用する時間が長くなることで夜眠れなくなる可能性が生じることは想像できないことではない。多くの睡眠時間を必要とし、脳が大きな成長を遂げている10代の若者にとって、慢性的な睡眠不足は顕著な影響をもたらすかもしれない。