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2019.12.21

本家より作品数が多い「海賊版ネットフリックス」運営者が逮捕

Daniel Krason / Shutterstock.com

米国で最大規模の2つの海賊版ストリーミングサイトを運営していた男らが逮捕され、著作権法違反を認めた。

ネットフリックスやHuluを上回る規模の違法動画サイト「iStreamItAll」の運営者のダリル・ポロは、同サイトで約12万エピソードのドラマと約1万本の映画を有料で配信していた。ポロは広告で正規のサイトよりもコンテンツ数が多いことをアピールし、入会者を募っていた。

米司法省によると、iStreamItAllのコンテンツは全て自動化ツールを用いて収集されており、カナダのサーバ経由で配信されていた。ポロはもう1人の被告のルイス・ビジャリノと共謀し、「Jetflicks」と呼ばれる違法サイトにもプログラマとして関わっていた。

Jetflicksは20万エピソードに及ぶ海賊版ドラマを配信し、全米で数万人の有料会員を獲得していた。ポロはSmackDownOnYouと呼ばれる違法サイトも運営し、100万ドル以上を得ていた。

ポロとビジャリノに加え6人の容疑者が既に逮捕されている。

近年は海賊版サイトの運営を幇助するツールも増加中で、The Pirate Bayと呼ばれるインデックスサイトには先日、BayStreamという1度に最大20ギガの動画ファイルをアップロード可能なツールが実装された。

英国の海賊版サイトの調査企業Musoによると、違法動画の配信が最も盛んなのは米国で、ロシアやブラジル、インドがそれに次いでいる。

「海賊版コンテンツの配信は世界に拡大しており、2018年は検索エンジンを経由せずに、ダイレクトに海賊版サイトにアクセスする利用者が10%増加していた。もぐら叩きのように、違法サイトを摘発しても意味がない。現状よりも洗練されたコピー防止技術を開発する必要がある」とMusoのCEOは述べた。

編集=上田裕資

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