英首相がファーウェイ製スマホで「自撮り」し大騒動に

ボリス・ジョンソン首相(Adrian Dennis - WPA Pool/Getty Images)


結論は英国の総選挙以降に

しかし、米国政府はその後、同盟国に対し、ファーウェイ製品を用いた場合、諜報データの共有を停止すると脅しをかけており、英国がどのような反応を示すかに注目が注がれている。

英国の総選挙が数週間後に迫る中で、ジョンソンとトランプとの関係にメディアは重大な関心を寄せている。ジョンソンの最大のライバルである英国労働党党首のジェレミー・コービンは、トランプを公然と非難することで知られている。

英国政府がファーウェイ製品を採用するかどうかの決定は、総選挙以降に持ち越される見通しだ。議論の結果、ある程度の妥協を盛り込み、ネットワークのコア部分以外で、ファーウェイ機器が採用される可能性もある。ただし、一部のタカ派議員からは、ファーウェイに対しいかなる妥協もすべきではないとの声もあがっている。

そのような緊迫した状況下で、ジョンソンがファーウェイ製のスマホでセルフィーを撮影した件は、奇妙な弛緩作用をもたらしたとも言える。しかし、メディアが悪ノリして騒いだほどの、セキュリティの危機は生じていないはずだ。ジョンソンは英国の機密に関わるデータを、ファーウェイ製のスマホで送信した訳ではない。

編集=上田裕資

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