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平山昌尚「8388」

中目黒と池尻大橋のはざまに位置するアートギャラリー「VOILLD」では、12月1日(日)まで、ナイキジャパンの協力を得た展示「AIR」が開催中だ。そこに展示されているアート作品の数々はすべて「NIKEのお墨付き」で制作されたもの。私たちが抱くNIKEのイメージからは想起しづらい作品ばかりだ。

NIKEがアートギャラリーとコラボレーションするのは日本初の試みであり、さらにアート作品の販売は世界でも過去に例のないことだろうと、主宰の伊勢春日(いせ・はるひ)は話す。東京のスモール・ギャラリーが世界的ブランド企業のパートナーを務めるに至った歩みを、伊勢自身のパーソナリティと併せて尋ねた。


マルヒロ×竹内俊太郎「陶磁器製エアーフォース1」

NIKEはアートの価値を知っている


──まずは、いま開催中のNIKEとの展示「AIR」を実施するに至った経緯を教えてください。

あるご縁があって、NIKEさんから、スポーツとストリートカルチャーを軸にしたアート展を形にしたいとお声がけいただきました。

NIKEとしてアートギャラリーをサポートするのは日本で初めての試みだそうです。ナイキジャパンの方々は皆すごい熱意を持ってくれていて、私が提案することに次々「絶対やりましょう」と打ち返してくれました。例えばアーティストとのコラボレーションのスニーカーをつくるなど、当たり前のことをしても仕方ないと思い、VOILLDにしかできないアートの展示をやりきろうと。

具体的には、現代美術家の加賀美健さんをはじめ、総勢8名によるグループ展を実施し、それぞれがスポーツ、ストリートカルチャーを感じるもの、そしてNIKEのアイコニックなアイテムをテーマに作品を制作しています。ペインティング、立体、ぬいぐるみ、そして陶器といった、多様なラインナップになっています。ぜひ、実物をご覧いただきたいです。

──NIKEが公式でアート領域に取り組むのは、非常に珍しいのでは?

NIKEのロゴの入ったアート作品をつくる事例は過去にもありますが、アートギャラリーとともにコラボレーションをするのは日本では初めて。そして、その作品を販売するのはおそらく世界初の試みでしょう。会期後には作品の販売はできないので、本当に貴重なアートピースです。


池野詩織による9点の写真作品

──今回のコラボレーションを実施した背景には、NIKEとの間にどのようなやりとりがありましたか?

「NIKEという大きなブランドがVOILLDと取り組むことで、カルチャーとアートをどこまでもピュアな形で伝えられる」というありがたい言葉をいただきました。VOILLDの作家さんたちは、純度の高いモチベーションを持って自分の作品に取り組んでいます。「熱意」とは、カルチャーを形作る最も重要な要素。そこに魅力を感じるお客さんがいて、ナイキという企業が賛同しサポートしてくれたことは、大きく言えば「文化を支えて広げる」ことに繋がる。すごく意義があることだと思います。


沖 真秀「FRIENDS FOREVER」

文=長島太陽 写真=池野詩織

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