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2019.11.10 12:30

日本車はアメリカの「狩人用」市場に食い込めるか?



トヨタ・タコマ

実は、日本でのレース活動で有名なトヨタ・レーシング・ディベロップメントが作るTRDプロ・シリーズの車両が非常に高く評価されている。同社は、タコマ、セコイア、4ラナー、そしてタンドラのそれぞれのTRDプロ仕様を手がけている。

特にトヨタの強みは「世界一壊れないクルマ」を作っていることだ。英国の人気番組「トップギア」では、トヨタ・ハイラックスを海に沈めたり、火をつけたり、壁にぶつけたり、建物の屋上から落としたりしたけど、何をされてもハイラックスのエンジンがちゃんと作動してクルマが動いたことを証明した。

当然、アメリカで販売されているピクアップ・トラックは、そのハイラックスのタフかつ壊れないDNAを受け継いでいることが大きなセールスポイントになっている。その壊れないベース車体を採用する4車種に、TRDはオフロードに行ける専用ダンパーやバネ、専用ホイール、それに専用フロアマットも搭載している。


日産・タイタン

日産も負けていない。同社は、耐久性に優れたカミングス製のV8ターボディーゼルのオプションを提供すると同時に、専用に開発されたアイシン製6速A/Tが組み合わされている。

日本のピックアップ・トラックのメーカーは、アメリカの人気モデルと戦えるように、パワーや優れたハンドリング、どこへ行っても絶対に壊れないというアピールをしなけれなばならないだろう。グリズリー(ハイイログマ)に追いかけられるかも知れないのだから。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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