ボルボの親会社であるジーリーは、Volocopterとの提携で中国の都市部で空飛ぶタクシーの実現を目指すと9月9日、アナウンスした。
ジーリーは2017年に米国の空飛ぶ車両を開発するスタートアップTerrafugiaを買収し、2人乗りの折りたたみ式翼を持つ車両の承認を当局から得ようとしている。しかし、Volocopterの機体はそれとは全く異なる、18個のローターを備えた垂直離着陸可能な電動ヘリコプターだ。
「当社は自動車メーカーからモビリティテクノロジー企業に、進化する」と李会長は声明で述べた。
ドイツのダイムラーも今回のシリーズC資金調達に参加し、Volocopterの累計資金調達額は9400万ドルに達した。ジーリーはダイムラーの株式9.7%を保有している。Volocopterは年内にさらなる資金調達額を実施したいと述べた。
Volocopterは「VTOL」と総称される垂直離着陸機分野を代表する1社とされる。このカテゴリには世界で約200社がひしめいている。
中国のVTOL分野では、自動運転で飛行する2人乗りの空飛ぶタクシーの実現を目指す「EHang」も有名だ。同社も先日、年内もしくは来年の試験飛行の実現に向けて、広州市の当局と交渉中であると発表した。
Volocopterは現在、第4世代の機体の「VoloCity」を開発中で、このモデルは2人の乗客を最大時速68マイルで運び、航続距離は21.5マイルとされている。同社は旧モデルのテスト飛行を1000回以上実施し、3年以内にVoloCityの商用化を目指している。
8月にVolocopterはヘルシンキ国際空港でテスト飛行を実施しており、今年後半にはシンガポールでの試験飛行も予定している。