上海本拠の拼多多は8月21日、好調な第2四半期決算を発表した。2018年7月にナスダック市場に上場した同社の株価は、22日に最高値の1株33.61ドルを記録し、32.77ドルで23日の取引を終えた。拼多多のIPO価格は一株19ドルだった。
アリババとテンセントが大都市に住む富裕層の囲い込みで熾烈な競争を繰り広げる中、2015年に設立の拼多多は地方都市に住む低所得者層をターゲットにし、わずか2年で1億人のユーザーを獲得。中国で最大級のECサイトに成長した。
発行株式の44.6%を保有するファンの保有資産は、8月23日時点で170億ドル(1兆8000億円)と試算された。拼多多の時価総額は380億ドルで、バイドゥの360億ドルを上回っている。
フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・リストで、ファンは現在世界で66番目の富豪となっている。ファンはマイクロソフトの北京とシアトルのオフィスでインターンを務めた後、2004年から米国のグーグルに勤務した。
ファンは、ウィスコンシン大学マディソン校でコンピュータサイエンスの修士号を得ている。
拼多多の株価の上昇は、出資元の企業らに大きな含み益をもたらした。テンセントは同社の株式の16.9%を保有している。投資銀行のBanyan Partnersも8.4%を保有している。さらに、ビリオネアのニール・シェンが創業パートナーを務めたセコイア・チャイナも7.2%を保有している。