しかしあなたは入社日が近づくにつれ、本当に自分にはこの責任を引き受ける準備ができているのかと心配になり始め、期待に応えることへの不安を感じ始める。
でも心配は無用だ。そう感じるのはあなただけではない。ハーバード・ビジネス・レビュー誌に掲載された調査結果によると、リーダーシップ研修を完了した人の平均年齢は40歳を超えているのに対し、初めて管理職になる平均年齢は30歳だ。つまりリーダーたちは10年間、リーダーシップのスキルを磨く機会を逃している。
従業員からの期待値が高まる中、リーダーとしての仕事はますます難しくなっている。人々は、作業リストを渡され、指図を受けることを好まず、その代わりに自分で意思決定を行いチームや会社に貢献する裁量を与えられたいと思っている。管理職は従業員を監督・制御するのではなく、パフォーマンスを上げるよう従業員を鼓舞し、モチベーションを与える必要がある。
ここでは、ただの管理職からリーダーへと変化する5つの方法を紹介する。
1. エゴを抑える
リーダーは模範を示して人を率いる。こまごまとした業務や、他の人がやりたくないようなことにも恐れずに取り組むこと。角部屋のオフィスを持つリーダーになったからといって、自分でコーヒーを取りに行ったり、配布用プレゼン資料のコピーを取ったりできないわけではない。
必要に応じて自分でこうした行動を取ることで、その行動には価値があることをチームに示そう。あまり華やかではない仕事、あるいは自分の役職よりも下だと感じるような業務や行動を実践しよう。そうすれば、こうした業務を終わらせられるだけでなく、模範を示してチームを鼓舞することができる。
2. 話の聞き方を学ぶ
チームの中で声が最も大きい人になるのではなく、耳が最も大きな人になろう。周囲の人の話をよく聞けば聞くほど、より多くを学び、それによってチーム改善の手助けをできるようになる。
相手の話を遮ることなく聞くこと。誰かに発言させ、その人が言ったことをそっくりそのまま繰り返せるように聞く。このようにして会話に参加すれば、自分の考えを言えるように相手の話が終わるのを待つことではなく、相手の発言を理解することを念頭に置いて話を聞くようになる。
リーダーは、意思決定を独裁的な視点ではなく民主主義的な視点で考える。リーダー職に就いたら、週に1度、協働と新たなアイデアを出すことに焦点を当てた会議を開こう。チームメンバーの中には、その場でアイデアを出すことに抵抗を持つ人もいるかもしれない。定例会議を予定しておけば、チームはフィードバックやアイデアを準備して会議に参加できる。
チームの声を聞くことで、従業員は自分の意見を聞いてもらっている、尊重されていると感じるだろう。