3. 約束や締め切りを守る
自分がチームから尊敬されなければ、そのチームを率いるのはかなり難しくなる。尊敬を得る良い方法の一つは、自分が約束したことや合意したことを守ることだ。私の何年も前の上司はある時、私たちのチームのプロジェクトに助っ人を与えてくれると言ったが、その約束は果たされず、最終的にチームは大慌てで業務を完了させた。これはとてもいら立つ経験で、私たちはその後、上司を信頼できなくなった。
このような上司になってはいけない。正しいことを正しい方法で行うことで、良いリーダーになるのに必要な尊敬を勝ち取ろう。これは逆のことにも言える。許せないものにはきちんと「ノー」と言い、自分やチームが締め切りを守れないことが分かっているなら声を上げるのをためらわないこと。
4. 自分の安全地帯の外にあるプロジェクトを引き受ける
他者がやりたがらないようなことを率先して引き受けよう。
居心地の悪いところに自分を置くことで、成長することができる。私たちは若いうちから、流れに逆らわず社会的規範に合わせるように社会から求められている。リーダーは未知の領域に飛び込み、居心地悪く感じるところに賭けなければならない。
私は、居心地の悪い状況に自分から入ったり、今までにしてきたことをはるかに超えることに取り組んだりするときにはよく、米俳優のウィル・スミスの発言を思い出している。彼はスカイダイビングをしたとき、飛行機から飛び降りる前に大きな不安と恐怖を感じたが、やってみたらそれは人生の中で最高の瞬間の一つとなった。
恐怖心を乗り越えること。そうすれば、その先には人生の最高の瞬間があることに気づくだろう。
5. 感情力を鍛える
リーダーは、人がパニックやストレス、苦しみに直面したときに頼りにされる存在だ。リーダーが、こうした状況にどう感情的に対処するかがチームの反応を決める。ただの管理職はチームを怖がらせ、パニック状態にさせることだろうが、リーダーは平静さを保ち、論理と理性をもって状況に対処する。つまり、リーダーには感情的な強さが非常に重要なのだ。
感情の“筋肉”を鍛えるシンプルな方法はいくつか存在する。セルフケアを行い、毎日の日課に瞑想(めいそう)を加え、体の健康のため運動すること。また私にとって、日記をつけることが感情的な健全さを培う非常に良い方法となっている。日記により、自己反省が促され、自分自身や状況、周囲の人々についての認識が高まる。自分を大事にできれば、チームのこともよりうまく大事にできるようになる。
新たな役割に就く際には、ここに挙げた5つの行動を実践し、根気強く献身的に続ければ素晴らしいリーダーになれることを信じること。一晩のうちに変化することはないだろうが、最後までやり遂げ、あなたの献身が報われチームから信頼を得られる日が来ると信じよう。