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2019.08.19

化粧品・美容業界が直面する「B級品」も生かすという選択

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ゴミを出さない経済システムの構築

これからは海洋プラ汚染やゴミ対策が世界の喫緊の社会課題となるが、このあたりの研究や開発は、匠の加工技術を持つ日本の会社にイニシアチブを取ってほしいと思う。

つい最近、大阪のゴミ集積場からプラ分解ができる微生物が見つかったというニュースがSNSで飛び交っていた。効果が本当にあるのかどうかは、まだ未知数のようだが。また、プラスチック原料を含んだ廃棄物をそのまま燃料化する発明で、課題解決をした会社もあった。

日本環境設計は、この社会問題の解決を多くの人に知ってもらうために、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するデロリアンという車を、実際の再生燃料のデモ車として改造して、ゴミ燃料で実際に走らせた。



東京オリンピック・パラリンピックでは、「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」というものが企画された。大会でアスリートに授与される入賞メダルを、使用済み携帯電話等の小型家電等から金属を集めて製作するもので、無事に約5000個のメダルに必要な金属を回収することに成功し、持続可能な社会を内外に大きくアピールした。

環境汚染問題の解決と合わせ、ゴミのリサイクル、ゴミを出さない経済システムの構築は、これからの人類の大きな課題であり、消費材が多い化粧品業界、美容業界も、より意識の高さが求められる時期に来ている。

連載:オトコが語る美容の世界
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文=朝吹大

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