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2019.07.29 17:00

小売業界が繰り返す「大失敗」、米百貨店メイシーズも

PandaL / shutterstock.com


各社はどうすべきだったのか?
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不快感を与える商品が発売されてしまうのは、誰もまずそれらをテストしてみる必要があると思わなかったことが原因だ。否定的な報道やブランド価値の低下に対応することに比べれば、ごくわずかなコストでできるはずのことだ。なぜ各社の経営トップは、製品のテストを行うことを「保険」と考えなかったのだろうか?

現在では、マーケティングに関するこうした失敗を回避可能にするためのソリューションも、顧客体験に関連したテクノロジーによって開発・提供されている。メイシーズの皿は、3Dイメージを作成し、高度なアルゴリズムを使用して、オンラインでテスト販売することができただろう──それも、メイシーズのブランド名を出すことなく。

バーバリーの首つり縄はどうだろう?オンラインでテスト販売していれば、自殺者の遺族たちにとってのシンボルになったかもしれない。また、公民権運動に関わる団体が、奴隷制度の恐ろしさを私たちに思い出させるものとして受け入れたかもしれない。
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原因はどこにあるのか?

これらの出来事は、小売業界が抱える根本的な問題を浮き彫りにしている。デザイナーもマーケティング担当者も、マーチャンダイザーたちも、ヒットしそうな新しいスタイルや「ミーム(情報、ネタ)」を考え出すことに常に必死なのだ。

各社がこうした大きな間違いを犯してしまう原因の一つは、デザインや製品開発プロセスの背後にいる人たちが、公民権運動の時代を生きてきた人たち、親類がホロコーストやその他の出来事を経験したという人たちが持つ文化的な直観の全てを持ち合わせているはずがないということだ。

また、市場が商品をどのように受けとめるかについて、彼らに予測が可能であるとも考えられない。ただ、それでも彼らには、これらに関する情報を入手することが可能だ。情報に基づいて考えることができるはずだ。

特定の商品やスタイルが、適切な投資になるかどうかを予測するための技術や、方法もある。それでも小売業者やブランド各社がこれらを活用できるようにならない限り、業界は今後もまた、消費者の怒りを買い、顧客を失うことになりかねない。

編集=木内涼子

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