「共感」と「カッコよさ」の両立
──いま、世界中でK-POPがヒットしています。その要因はどこにあると思いますか?
Deukie:国籍や年齢、性別など関係なく、誰もが共感できる要素がある。それはダンスの振り付けや歌詞もそうですし、練習生の期間を経て、メジャーデビューしていくまでのストーリー性もそう。思わず踊ってみたくなったり、思わず応援したくなったりするからこそ、K-POPが世界中から愛されているのではないかと思います。
Dony:実際、ダンスの振り付けは誰でも真似できるようにしています。「僕たちもアーティストと同じダンスが出来るんだ」と思ってもらえるようにする。ダンスの振り付けに「大衆振り付け」というカテゴリーがあるくらいです。
──大衆振り付けですか?
Dony:これは大衆にウケる振り付けを学ぶ、というものです。こういった視点があるからこそ、K-POPが世界中の人たちの心を掴むんだと思います。
──BLACKPINKの『DDU-DU DDU-DU』や『Kill This Love』は真似しやすい振り付けがある一方で、洗練されたカッコよさも感じます。
Deukie:そうですね。少しでもカッコよく見せる。これも振り付けをする上で、常に意識していることのひとつです。例えば、アカデミーのレッスンでも生徒たちに「どういう振り付けをすれば、自分たちがカッコよく見られるのか」を意識的に教えています。
ダンスしているときだけでなく、イントロの間でどうやって立っていたらいいのか、どうやってリズムに乗ればいいのか。そういったことも教えるようにしています。
韓国の強みは「万能さ」にアリ
──K-POPの強みは「誰もが共感できる要素」もそうですが、X ACADEMYのような育成のシステムが出来上がっている点にもあると思っています。
Dony:おっしゃる通りです。韓国はアーティストを育成するシステムが出来上がっています。X ACADEMYは実際にYGで活躍しているダンサーが講師になって教えているのが大きな特徴で、受講者には練習生のようなプログラムを組んでいます。
また、“韓国の強み”を少しでも発揮できるようにすることを意識して、さまざまなアドバイスをしています。