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2019.06.03 16:30

「過去への感謝が原動力に」 起業家 樋口亜希を救った言葉とは

Selan代表取締役 樋口亜希

分野、国境、言語を超えて活躍するセルフメイドウーマン100人に「わくわく」する瞬間を聞く連載プロジェクト。世界で活躍する女性たちの原動力とルーツを解き明かしていく。

今回話を聞いたのは、Selan代表取締役で、バイリンガル講師による自宅英語学習「お迎えシスター」と、小学生向けリベラルアーツスクール「21世紀教育dot.school」を展開する樋口亜希。

──Selanでは二つの事業をされていますが、「お迎えシスター」と「dot.school」はそれぞれどんな事業なのでしょうか?

「お迎えシスター」は、6歳から12歳を対象に子供のお迎えと英語家庭教師を掛け合わせたサービスで、2015年の創業時に始めました。これは大きな社会課題を二つ解決します。

まずは女性活躍推進の側面です。日本のお母さんたちにとって「お迎え」が大きな課題となっています。それを代わりに担い、お母さんやお父さんたちがもっと働きやすくなるようにします。

もう一つの社会課題は、日本の子供たちが国際的な環境に触れる機会が少ないということです。留学に行かなくても、そのような機会を家庭で手軽に体験できるようにしています。コンセプトは「子供たちにロールモデルを」です。子供たちが先生というロールモデルに出会うことで、世界観が広がり、人生には様々な生き方と選択肢があることを知るきっかけ作りをしています。

「dot.school」は、2017年にオープンした、週末のスクール型サービスです。「お迎えシスター」は英語を学ぶサービスなのに対して、こちらは英語でリベラルアーツを学びます。「21世紀の生きる力」をコンセプトに、英語を習得した子供たちが、人権問題、経済、ビジネス、国際情勢など、大人が学ぶような内容を早いうちから学び、世界を広げています。

──樋口さんの考える「21世紀を生きる力」とは何でしょう?

ハードのスキルよりも、様々なことを学ぶ中で「自分の軸を養う」ことが21世紀に必要な生きる力だと思っています。そもそもリベラルアーツの定義は、昔で言うと、“自由になるための学問”です。人間が自由になるためには自分の芯がなくてはいけない。そのためには異質なものに触れることが重要で、それらの共通項が見えてきて初めて自分の考えの軸が生まれると考えます。早いうちに自分とは違う思想に触れることが大事だと思っています。

自社オリジナル学習コンテンツを展開し、外部専門家とのコラボも仰いでいます。例えば、マネーフォワードさんとは「お金のリテラシー」のコンテンツでコラボしています。
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文=瀧口友里奈 イラスト=Luke Waller

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