2つ目には、中古品の出品、購入が非常に「手軽」になった状況があります。ネット広告への登録にはコピーライティングのスキルも出広の知識も必要なので、従来はなかなか面倒でした。でも最近は、インターネット上に使える画像が豊富に手に入りますし、ベンドラを始めとするサービスも、広告作成のプロセスをシンプルにしました。なにしろ、手元の携帯電話で撮った写真を、プラットフォームに即時にアップロードできるのです。 スマートアルゴリズムが需要と供給のマッチングに一役買い、特定の商品に関心のあるユーザーに、視認性の高い、豊富な選択肢を提供するのです。
3つ目には、世界中で出品される品々との出会いの楽しさがあるでしょう。
オンラインでは、アメリカ市場やアンティークショップにも簡単にアクセスできますが、すばらしい商品の発見や、隠された宝物との出会いはまだまだ無尽蔵にあります。
ベンドラのページを見れば、表示されている商品の品質の高さはすぐわかります。インスタグラムで「#中古」がついた投稿が6百万ありますが、インフルエンサーがベンドラで発見したものを、このハッシュタグ「#中古」をつけてアップロードしているのは偶然ではありません。
登壇するシュイル氏
成熟しきったオンライン市場は縮小傾向。しかし
━━中古市場の将来は?
ビジネス的な観点からすると、オンライン市場は成熟しきっており、停滞、そしておそらく減少傾向を呈していくでしょう。アマゾンは消費を増やすために、「アマゾンエコー」のようなデバイスやドローン配達といった新機軸を打ち出しました。そもそも、同社にとって最大の収入源は、すでにアマゾンウェブサービスとクラウドサービスに移っています。
同時にイーベイは自社市場を広告サービスから「切り離す」ことを検討しています。これは、過去、ペイパルを切り離したのと同様で、すなわち、株価刺激のための戦略です。
これは、広告市場が着実に、世界的上昇傾向を示しており、低迷しているオンライン市場からの解放がそれをさらに強化するのに役立つからです。ゴールドマンサックスのあるアナリストは、世界の広告市場は2020年までに470億ドル(約5兆1370億円)を突破すると報告しています。