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2019.04.19 16:30

日本の医師の1割を会員にした、地道で泥臭い努力|メドピア 石見陽

メドピア代表取締役社長 石見陽

メドピア代表取締役社長 石見陽

「Supporting Doctors, Helping Patients.」をミッションに掲げ、国内医師の3人に1人が参加する医師専用コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピア。現役の医師・医学博士でありながら、起業家として上場まで会社を導いた、同社の代表取締役社長 石見陽氏に、起業家として重要な素養や、コミュニティサービス立ち上げのポイントをドリームインキュベータの下平が聞いた。(全6話)
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「5000人を自ら口説いた」

──起業して「0から1」を生み出す際に重要なことは何でしょうか?

ゼロイチの時は「全部やる」意識が重要です。サービスのプロデュースも、資金繰りも、人の採用も。何でもやるだけのパッションがないと人もついてきてくれません。
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「全部やる」の例を挙げると、2007年にMedPeerを立ち上げてから、2008年まではひたすら医師に対してビラ配りをしていました。立ち上げ前は、「医師にミクシィみたいなサービスを提供したら一気に会員が増えるだろう」と思っていたのですが、予想に反し、会員は全然増えませんでした。そのため、医師がたくさんいる学会で直接話しかけて、サービスについて説明してまわりました。



結果的に、最初にサービスを使い始めた7000人の会員のうち、5000人くらいは直接私が話をして口説きました。医師5000人と直接話したことのある人はそうはいないはずです(笑)。最初の時点で、サービスに対するいろんな人の見方を吸収できたのは、今のサービスの血肉となっています。

但し、「全部やる」ことで仕事をしている気分になって満足してはダメです。やる以上はスピードを求めなければいけません。

MedPeerも会員数が7000人を突破した2009年のタイミングで、日経BP社が保有していたサービスと業務提携し、一気に2.8万人の会員を獲得しました。医師は国内に30万人ほどしかいないので、その時点で全医師の約1割が会員となり、ようやくプラットフォームとしてビジネスの話ができるようになり始めました。

事業の成長を加速させる決め手は「市場」

──「全部やる」フェーズから、外部とも上手く連携するフェーズに入られたのですね。

そうですね。とはいえ、医師向けサービスで先行するケアネット社の会員数が約8万人、エムスリー社が約20万人と、まだまだ足りない状況でした。

そのため、日経BP社と提携した後も、学会訪問からダイレクトメールまで、あらゆることをやっています。そうやって7万人までは愚直に会員数を増やし、2015年にメディカルトリビューン社と提携させていただいて会員数10万人を突破しました。
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文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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