オーディオ市場で存在感を高めるSonosはイケアとの連携で、新たな市場にアクセスしようとしている。
今回発売されるのは2モデル。照明とスピーカーを一体化させた179ドルのテーブルランプ型スピーカーと、本棚に収まる99ドルのブックエンド型のWi-Fiスピーカーだ。参考までにSonosの代表的なスマートスピーカー、Sonos Oneの価格は180〜200ドルとなっている。
イケアと共同開発したSYMFONISKの2モデルは、マイクを持たないためスマートスピーカーとして使うことはできないが、アップルのAirPlay 2をサポートし、Sonosアプリ経由で音声操作が可能だ。
99ドルで販売されるブックエンド型スピーカーは、アマゾンのEchoやグーグルのGoogle Homeの競合にもなり得るだろう。ただし、今回のSYMFONISKが興味深いのは、Sonosがこの製品で示したスピーカーの未来に対するビジョンだ。
EchoやHomeはまず機能性でユーザーを引きつけようとしたが、Sonosはサウンドのクオリティの高さと洗練されたデザインを武器にしている。Sonosは新たなスピーカーを「家の中に新しい方法で溶け込む家具であり、サウンドと屋内のスタイリングを両立させる」と説明している。
Sonosは豊富な製品ラインアップを持ち、2千ドル以上のホームシアターセットや、TV向けのサウンドバーも発売中だ。ここに、100ドル未満のブックエンドスピーカーが加わることで、同社はターゲットを拡大することができる。
イケアを入り口にSonosのスピーカーを知ったユーザーが、今後さらに高価なSonosのスピーカーを購入することも予想できる。
イケアのデザイナーのIina Vuorivirtaは、声明で次のように述べた。「当社はSonosとの取り組みで、既存のハイテク家電のデザインに挑戦しようと考えた。ランプ型スピーカーのアイデアは、家庭の暖炉のイメージから来ている。暖かい光を発すると同時に、屋内に豊かなサウンドを流す製品をイメージした」