このタイプの人は細かい情報にとらわれず、全体像を好む傾向にあり、ずばり要点を述べる。一つ一つ基本的な事実を確認することや感情・感覚的な会話も好まない。それらを全て飛ばして、最も重要な点について話すことを好むのだ。
このコミュニケーションスタイルを持つ人はわずか4分の1だが、このタイプが企業の上級リーダーの間に固まっていることはとても多い。
つまり、要点を言うまでに長い時間がかかる人、論点に至るまで段階的な議論をすることを好む人は、直感型のコミュニケーション手法を取る権力者を遠ざけてしまいかねない。素早く論点を述べる技術を習得することが非常に重要な理由はここにある。
論点を述べるまでに時間がかかり過ぎている?
結論を述べるまでに時間がかかり過ぎているかどうかを見極める最も基本的な方法は、聞き手に注意を向けることだ。これは聴衆が1人でも100人でも同じだ。まずは最近、誰かと1対1で話したときのことを思い浮かべ、次の点を自問しよう。
・自分が要点を述べ終わる前に、相手が言い訳をして会話を終えただろうか
・相手は会話中、あなたに神経を集中させるのではなく他の場所を見始めただろうか
・相手は会話後、何か質問をしただろうか
あなたの話が終わる前に会話の相手が去った、相手が会話中あまりアイコンタクトを取らなかった、相手から何も追加の質問がなかった場合は、論点を述べるまでに時間をかけ過ぎた可能性が高い。またこの場合、相手が直感型のコミュニケーション手法を取る人だった可能性も高い。
遠回しな言い方をやめる準備
素晴らしい発表者は、プレゼンテーションを開始する際すぐにスライドの説明に入るのではなく、何について聞きたいかを聴衆に尋ねることが多い。シンプルに「プレゼンを始める前にうかがいたいのですが、今回のプレゼンで聞きたい重要な点はありますか?」と尋ねるだけで大丈夫だ。
ビジネス界の人は通常、自分が聞きたいことや聞きたくないことを具体的に伝えることをためらわない。直感型のコミュニケーション手法を取る人にこの質問をした場合、次のような答えが返ってくるだろう。
・ただ結論を知りたい
・ずばり要点を言ってほしい
・遠回しな言い方はやめてほしい
・一言で言ってほしい
直感型のコミュニケーション手法を取る人は、ストーリーや会話、ゆっくりと進むプレゼンを求めていない。このタイプの人は小説の結末を見るまでに400ページ読むことを望まない。そのため、本の最後の数ページをまず読んでから最初に戻るかもしれない。