次世代ポップを牽引する17歳、ビリー・アイリッシュの魅力

シンガーソングライター ビリー・アイリッシュ(Photo by Michael Kovac/Getty Images for CORE, formerly J/P HRO)

2001年生まれの女性シンガーソングライターのビリー・アイリッシュは現在、ビルボードの全米シングルチャートのHot 100に、同時に4曲を送り込んでいる。

現在17歳のアイリッシュは昨年末、アップルのCMに起用された「come out and play」で注目を集めた

彼女は現在、自身最高のチャート14位を記録した楽曲「Bury a Friend」で45位を獲得し、「Wish You Were Gay」を59位に、「Lovely」と「When the Party’s Over」をそれぞれ93位と94位に送り込んでいる。

米国の音楽業界で最も重要な指標とされるHot 100に、同時に4つもの曲ランクインさせるアーティストは、ヒップホップ系以外ではかなり稀だ。ここ数年、チャート上位をラッパーたちが独占するようになった一方で、ポップ系のシンガーのポジションは相対的に下がっている。

2017年デビューのアイリッシュは、まだキャリアが浅いにも関わらず、有力シンガーとしての地位を確立した。彼女が最近リリースした楽曲は、いずれもHot 100入りを果たし、長い間チャートにとどまっている。

彼女のダークでメランコリックな楽曲は、若いオーディエンスたちの心を捉え、ストリーミングの再生回数を伸ばしている。

アイリッシュは3月29日に初のアルバム「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」の発売を控えている。このタイミングで、シングルチャートで大きな存在感を示せたことは、アルバムの売上の追い風にもなりそうだ。

アイリッシュが今後、アルバムチャートのBillboard 200でも存在感を発揮することは、ほぼ確実といえる。世間の多くの人々は、その時になって初めて2019年を代表するポップシンガーである彼女の魅力に気づくのかもしれない。

彼女の歌声や楽曲スタイルは、過去のメジャーなシンガーの誰とも似ていない。だからこそ、アイリッシュはここまでの支持を獲得し、その存在を広く知られるようになったのだ。

編集=上田裕資

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