設立35年のコンパルは、主にパソコンやモニター、ロボットを製造しているが、新型iPad miniの製造により業績が大幅に拡大することが予想される。
iPad mini 5は、2015年に現行モデルのiPad mini4がリリースされて以来のアップデートとなる。コンパルにとっては、アップルのサプライチェーンへの関与を強化できると同時に、パソコン事業依存から脱却するチャンスとなる。タブレット市場は世界的に低迷しているが、iPad mini 5はヒットすることが予想されている。
「コンパルは、iPad miniの受託製造を手掛けることでプロダクトリーチを拡大し、ノートPC偏重のビジネスから脱却することができる。同社がアップルの長期的なビジネスパートナーになることができるか注目したい」と台北に本拠を置く調査会社TrendForceのアナリスト、Eric Chiouは話す。
タブレットはユーザーの買い替えサイクルが長く、市場は飽和状態にある。Market Intelligence & Consulting Instituteのレポートによると、世界のタブレット市場規模は2015年以降、年平均10%縮小しているという。
世界のハードウェア・ハブであり、コンパルやフォックスコン、ペガトロンの本拠地である台湾の出荷量も同期間で同じペースで縮小している。iPadの四半期販売量は、2014年の2600万台をピークに減少を続けており、2018年の第4四半期は前年比6%減の967万台だった。
「弱小ブランドに比べると、アップルのiPadシリーズはそれほど減少しておらず、市場シェアは拡大している。アップルは、iPad Proシリーズの機能向上などにより、ノートPCの代替品としてタブレットの販売を強化するつもりだ」とMarket Intelligence & Consulting Institute のアナリストであるSagitta Panは話す。