「3連覇を目指す者同士」。川崎フロンターレとアンカー・ジャパン、スポンサー契約の裏側


単に演説のように大きな声で一方的に話すのではなく、Ankerグループ独自のカスタマーサポート(多くの企業がここをアウトソースしているが、Ankerはグローバル全体で内製。全員が正社員)の在り方に体現されるように、顧客、ユーザーとの距離感を大切にしている。
 
スポンサリングはまさに「Empower」の一つの形であり、またサッカーが持つ「スピード」や「パワー」というイメージはAnkerのイメージとも紐づきやすい。

ブランドをより大衆に寄せ、大きなマスを第一に取りに行くのではなく、あくまでファンとの距離感を大事しつつ、そこから新たなファンにアプローチするアンカー・ジャパンの姿勢はサッカークラブの運営と重なる部分が大きいようだ。


すでに優勝記念モデルの「Anker PowerCore Fusion 5000」も発表

スマートスタジアム構想の推進も

また、今回のスポンサー契約の締結から近年、耳にする機会も少しずつ増えている「スマートスタジアム」の構想にも一役買う可能性もありそうだ。2016年にJリーグ、ライブストリーミングサービスのDAZN、NTTグループの3社でスタジアム・ホームタウンのICT化を図る「スマートスタジアム事業」における協業契約を締結されている。

スマートスタジアムの先行事例として有名なのが、かの「シリコンバレー」の中心部に位置するリーバイススタジアム。2016年のスーパーボウル開催時には無料で高速Wi-Fiを開放し、専用アプリの活用によって座席からのドリンクの注文、そして席までのデリバリーも可能にした。

日本でも大宮のNACK5スタジアムや茨城県立カシマサッカースタジアムなどでスマートスタジアム化が進んでいる。今後もICTをベースにスマートスタジアム構想は加速していくことが予想されるが、やはりスマートデバイスがファンとスタジアムをシームレスに繋いでくれる。

Ankerグループは、モバイルバッテリーの「Anker」を筆頭にオーディオの「Soundcore」、スマートホームブランドの「Eufy」などあらゆるラインナップが揃う。スマートデバイスのスムースな充電はもちろん、Ankerグループのあらゆるプロダクト、そして世界で蓄積されているノウハウを活用していくことで、スマートスタジアムの推進に一役買うことも期待できるのではないだろうか。

文=後藤亮輔 写真提供=アンカー・ジャパン

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