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2019.02.07

構想から2年、CAMPFIREが融資型クラウドファンディングを始めるワケ

CAMPFIRE 家入一真

クラウドファンディングサービス「CAMNPFIRE」を運営するCAMPFIREが融資型クラウドファンディングサービスを開始する。同社は2月7日、完全子会社のCAMPFIRE SOCIAL CAPITALが第二種金融商品取引業取得手続きを完了したと発表した。

サービスの名称は「CAMPFIRE Owners(キャンプファイヤーオーナーズ)」。2019年春をめどに開始予定で、すでにプロジェクトの選定に入っているという。

国産クラウドファンディングサービスのはしりでもあるCAMPFIREがスタートしたのは2011年。これまで購入型クラウドファンディングを中心にで1万9000件以上のプロジェクトを掲載してきた。累計の支援者数は102万人以上、流通金額は101億円となっている。

2017年には寄付型クラウドファンディングも開始しており、同時期から融資型クラウドファンディングについても検討。関係する省庁との話し合いを進めてきた。

「資金調達の民主化」をビジョンに掲げるCAMPFIRE。同社によると、これまで世の中に出回っていないモノやサービスの開発・立ち上げ時に利用されてきた一方、既存の金融機関を通じた十分な資金調達ができず、継続的な事業運営において不利な環境に置かれるようなケースがあったという。そんな課題の解決に向けて、子会社を通じての融資型クラウドファンディングサービスの準備を進めてきた。

新サービスのCAMPFIRE Ownersは「資金需要者(プロジェクトオーナー)」と「投資家(支援者)」を結ぶプラットフォーム。プロジェクトオーナーの対象となるのは、従来の金融機関や融資型クラウドファンディングサービスなどで資金調達が難しい法人・団体や非営利組織が中心。利回りは最低1.5%から、調達額は最低10万円からとなっている。

CAMPFIREでは「NPO団体の活動を拡大したい」「古民家を再生したい」といったニーズに対応していくという。

CAMPFIRE代表取締役の家入一真氏は、今回の発表にあたり、Forbes JAPAN編集部に次のようなメッセージをくれた。
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文=岩本有平 写真=CAMPFIRE提供

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