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2019.01.30

成長続くコスメ業界、重視されるのは「クリーン・ビューティー」

ARTFULLY PHOTOGRAPHER/Shutterstock.com


主要なブランドが「クリーンさ」に関する信頼を得るために行っているのは、次のようなことだ。

・プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)

「ハーバルエッセンス」シャンプーを手掛けるP&Gは、EWGと提携し、同商品に関する見直しを実施。これを硫酸系化合物が含まれないシャンプーに作り変え、大手メーカーの製品としては初めて、EWGの認証を受けた。
P&GはEWGの協力を得ることで生産に関する従来の方法を変更し、その他のクリーンな製品の提供を目指す方針だ。

・ラッシュ

過去にパラベンとがんの関連性を疑う研究結果が発表されたことを受け、ラッシュはより安全な方法を選ぶことを決定。その他の保存料を使用することにした。その後、パラベンの発がん性を示す証拠は確認されていない。
ラッシュはこのときの対応により、顧客の健康を損なうリスクを負うよりも、不要な組成変更に投資した方がいいと考えていることを示した。

・CVSヘルス

ウェルネス企業への転身を目指すドラッグストア・チェーンのCVSヘルスもまた、600点近い自社ブランドの製品について、パラベンその他の化学物質を使用しない方針を掲げている。

・セフォラ

セフォラは昨年6月、完全な安全性が証明されていない成分(パラベン、硫酸系化合物、ホルムアルデヒドなど)を特定し、それらを使用していないことを証明する「クリーン・シール」を導入した。

また、自社ウェブサイトに「Clean at Sephora」のページを開設。安全性を確認した全ての製品を、カテゴリ別に検索・閲覧し、購入できるようにした。

・ロレアル

ロレアルは敏感肌向けのラ ロッシュ ポゼ(La Roche-Posay)ブランドから、肌に当たる紫外線量とpH値を追跡するウェアラブルデバイスを発売する計画だ。顧客はモバイルアプリに肌状態に関するデータを保存し、それを参考に日光への暴露量を調整することができる。

知識は力であることを理解している同社は、これによって顧客の意思決定を支援したい考えだ。パラベン不使用の製品に対する信頼性を高めるための基盤にもなるだろう。

編集=木内涼子

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