アメアの傘下には米国のメジャーリーグ(MLB)の選手が愛用のバットの製造元の「ルイスビルスラッガー」や野球グローブなどのメーカーの「ウィルソン」がある。今回の出資には、中国のテンセントも参加している。
ルイスビルスラッガーのバットはかつて、ベーブ・ルースが愛用したことで知られ、MLBの野球選手の多くが使用している。また、ウィルソンのグローブはスター選手の29%が使用している。
テンセントはスポーツ分野での買収に意欲を燃やしている。今年9月には、インドのファンタジースポーツ企業であるDream11 Fantasyの株式の大半を取得した。また、今年4月にテンセントとMLBは、今シーズンの125試合をストリーミング放送することで合意し、オールスターゲームやワールドシリーズの中継も行う計画を明かしていた。
さらに、2017年にテンセントは米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の試合の、中国におけるストリーミングの独占配信権を取得していた。また、ディズニー傘下のESPNも2016年に、テンセントと複数年契約を結び、中国でのスポーツ番組の配信に合意していた。
スポーツ用品メーカーらは、世界的な競争の高まりのなかで、今後の規模拡大に向けて新たな資金を必要としている。今年6月にMLBとプライベートエクイティ企業のSeidler Equity Partnersらは、3億9500万ドル(約444億円)でスポーツ用品メーカーのローリングスを買収していた。