しかし、2018年全体でみると、ヘルスケア関連の調達額は昨年から50%の増加で、288億ドル(約3.3兆円)に達している。昨年の同期間の調達額は約191億ドルだった。
11月にヘルスケア関連のスタートアップは、4つのセクターで最低1億ドルを調達していた。テクノロジーシステム領域では、遺伝子データ企業の「WuXi NextCODE」が2億ドルのシリーズC資金調達を実施した。
バイオテック関連では「Mirum Pharmaceutical」が1億2000万ドルのシリーズA資金調達を実施した。また、ヘルスケアサービス領域では、保険企業の「Bright Health」が2億ドルを調達した。
また、11月に最大の資金調達を実施したのは、「Auris Health」で2億2000万ドルのシリーズD1ラウンドをPartner Fund Managementの主導で実施した。同社の共同創業者のFrederic Mollは、手術ロボット製造企業の「インテュイティヴ・サージカル(Intuitive Surgical)を上場させており、Auris Healthでは気管支鏡検査法で肺がんを発見するプラットフォームを開発している。
Pitchbookはエネルギー企業やフィンテック企業など、5つのセクターの資金調達履歴を追跡しているが、ヘルスケア分野はITに次いで、2番目に調達額が多い分野となった。IT領域のスタートアップは今年11月までの期間に、500億ドル近くの資金を調達していた。