創業期は「裏切らない」仲間だけを集めた
──創業期の仲間集めで意識されたことについてお聞かせください。
正直にいうと、創業期は人を選んでいる余裕など無かったので、メンバーはみんな友達でした。当時はミクシィで、友達に「ひま?」と聞いていく感じでしたね。(笑)
ポイントは、いきなり「うちの会社に入らない?」と聞くのではなく、「ひま?」と聞くこと。(笑)創業期から片手間に手伝っていたら、こっちの方が楽しいから結果的にアカツキに入社してくれたという成功例がいくつもあります。
選んでいる余裕はなかったものの、「裏切らなさそうな人」に声をかけるということは強く意識しました。裏切る人というのは、「この一瞬で関係性が終わってもいい」と考える人です。逆に、仕事抜きにしても、ずっと一緒にいられるような人は裏切りにくい関係性を築けます。
当時、求人媒体に広告を出して採用した人は、うまくいかずに辞めてしまいました。創業期は特に少数の組織ですので、信じられる仲間を集めることの大切さを感じていました。
人材採用で重要な「惹きつけ方」と「選ぶ基準」
──続いて、成長期の仲間集めについてお聞かせください。
仲間集めにおいては「惹きつけ方」と「選ぶ基準」の2つが重要となります。
まず、「惹きつけ方」に関しては、採用に経営者自身が時間を使うしかないと思います。求人広告で採用できるような層と、そのような仕組みで採れない層というのが明確にいて、後者の層というのは経営者が熱量を持って直接口説くしかありません。特にベンチャーは、経営者のエネルギーが会社のエネルギーのほぼ全てです。ですので、採用に関してはどんなに忙しくても、経営者自身が優先度を上げてやるべきだと思います。