「自分のキャリアが時限爆弾だとは感じない。ショービジネスのパーキングメーターに常に金を足し続ける必要があるとは感じない。自分の場所はもう確保したわ」
それから3年、ペリーは自らの言葉を実証してみせた。今年の「世界で最も稼ぐ女性ミュージシャン」ランキングでは、1年間で8300万ドル(約93億円)を稼いだペリーが再び首位に立った。
ペリーの音楽活動は他のミュージシャンの中でも特に精力的で、ランキング対象期間の昨年6月~今年6月に行われた「WITNESS:THE TOUR」での公演数は80回、1回当たりの収入は100万ドル(約1億1000万円)に上った。さらに、審査員を務めるABCテレビのオーディション番組「アメリカン・アイドル」からも2000万ドル(約23億円)の収入を得ているとされる。
昨年首位だったテイラー・スウィフトは今年、年収8000万ドルで2位に入った。スウィフトは昨年、一時的にソーシャルメディアから姿を消したが、新アルバム「レピュテーション」を引っさげて復帰。同作の世界売り上げ枚数は初週で200万枚に達した。スウィフトが今年のランキングで2位に転落した唯一の理由は、「レピュテーション・スタジアム・ツアー」の公演の大半が対象期間外だったことだ。
3位はビヨンセの年収6000万ドル。ビヨンセは夫のジェイ・Zとの間にもうけた双子のルミとサーを昨年6月に出産してからしばらくは比較的おとなしい日々を送ったが、今年春にはコーチェラ・フェスティバルで圧巻のパフォーマンスを披露。さらに6月にはジェイ・Zと共作したアルバムをリリースした。今夏行った夫妻2回目となる共同ツアー「オン・ザ・ランII」の大部分は来年のランキングに反映される予定だ。
もちろん、こうしたミュージシャンにとって、音楽だけが収入源ではない。5位に入ったレディー・ガガ(年収5000万ドル)は今年、『アリー/スター誕生』で映画デビューを果たしており、同作は高い評価を受けた。
7位のリアーナ(同3750万ドル)は2016年以降、ツアーを行っていないが、自身のランジェリーブランド「フェンティ・ビューティー」と「サベージ」からの収入を得ているほか、『オーシャンズ8』などの映画作品への出演で人々の目に触れ続けている。