グーグルでは先週、1万7000人の従業員がそうしたストを行った。親会社アルファベット傘下の全世界従業員のうち、実に18%もが参加した計算だ。
きっかけとなったのは、米紙ニューヨーク・タイムズが先月25日に掲載した記事。アンドロイド開発者のアンディ・ルービンがセクハラに及んだという信頼できる情報が浮上したにもかかわらず、グーグルはそれを公表せずに、2014年に同社を退職したルービンに9000万ドル(約100億円)の退職金を支払ったと報じられた。
グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)はスト当日、同紙主催の会議で登壇し、アンドリュー・ロス・ソーキン記者と対談した。前日の時点ではスト参加者は約1500人と推定されており、ピチャイは従業員向けのメールで、参加者を支援する姿勢を表明、参加した従業員に処罰を与えないよう管理職に指示した。ピチャイは登壇した際、これほどの規模の出来事に対応する準備がまったくできていなかったようだ。
このところ、会社のCEOなどが自社の危機について謝罪を迫られるケースが増えている。今年だけでも、ツイッターのジャック・ドーシー、ウーバーのダラ・コスロシャヒ、スターバックスのケビン・ジョンソン、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、ユナイテッド航空のスコット・カービーが、自社の問題行動についての声明発表と対策を強いられた。
人々の心に届く謝罪には、次のことが必要だ。自社やCEO自身でなく、傷ついた人に焦点を当てること。自己弁護に走らないこと。個人としての責任を認めること。具体的に話すこと。問題を真剣に捉えること。心からの自責の念を見せること。被害者への補償計画や、問題への対処法、そして可能ならば再発防止に向けた対策の詳細を説明すること。
ソーキンは、ピチャイの壇上での発言は「謝罪的なもの」だったとしている。ピチャイの発言はこうだ。