3. 自由回答型の質問で、共通目標を描き出す
これにより、自分と周囲を家畜状態から脱却させ、前頭前皮質へと移行させられる(これであなたも晴れて“スマート状態”に!)。誰もが良い気分になれる状態を描き出すために、「アウトカム・フレーム」という方法を利用しよう。アウトカム・フレームを使えば、自分がこうありたいと望む状態の強いビジョンを作り出せる。以下は、この方法で使われる基本的な質問の例だ。
・あなたの希望は?
・それを実現することで、何が得られる?
・希望が実現できたかどうかは、どうすれば分かる?
・その希望をいつ、どこで、誰と実現したい?
・その希望を実現することで、失う恐れのあるものは?
・次に取るべきステップは?
この手法を通じ、自分のチームが対立状態を克服して前進する方法を見出せる。上記の質問に答えさせることで、チームメンバーが本当に目指したいと思っている目標を吟味させよう。アウトカム・フレームは、対立を予防するための強力なツールでもある。
4. 健全な対立を引き起こすために「ピニャータ」を使う
自分は、おもちゃやお菓子の詰まったメキシコのくす玉人形「ピニャータ」の作り手だと考える。ピニャータをつるして皆に叩き落としてもらうように、チームに対して対立の解決につながるような方法を提示する。この提案に体当たりしなければ、ご褒美は得られない。
この考え方により、チームメンバーが他者の意見を聞き入れないまま、ひとつのアイデアや解決法に固執することを避けられる。同時に、自分の頭の中で特定のアイデアや解決法が完全に固まる前に、それらを議論に付すことができる。この協働型の解決法策定スタイルが、誰もが安心でき生産的なものとなるよう、自分のコーチと共に取り組もう。
責任感の低さ、批判的な言動などのトピックについて、率直で非批判的な会話を持てれば、それはチームと自分自身の強力な学びの機会となる。人間関係を見直し、自分が恨みや不信感を抱いている人、あるいは、相手の気分を損ねるかもしれないという理由や自分が相手を見限っているという理由で情報を共有していない人を特定しよう。
結論
・対立が回避されている理由を把握し、対立回避を減らすために上記ツールを利用しよう。
・対立回避のパターンを理解しよう。こうした意識を持つことで、対立を回避している自分に気付き、対立対処ツールを使うことができる。
・アウトカム・フレームを利用して将来への計画を立て、自分のチームが目指す方向を理解しよう。
・健全なぶつかり合いが必要な場合は、ピニャータを使おう!