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2018.09.28 06:00

中国版アマゾンと呼ばれたEコマース「当当」の苦闘の歴史

humphery / Shutterstock.com

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中国ではインターネット時代の到来とともにバイドゥやアリババ、テンセントらが巨大帝国を築きあげたが、その波にうまく乗れなかった企業もある。
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かつて「中国版アマゾン」と呼ばれ、将来を約束されたかに見えたのが「ダンダン(当当)」だった。アマゾンと同様に書籍のオンライン販売から事業を開始したダンダンは、2010年にニューヨーク証券取引所に上場。総合Eコマースサイトとして進撃を開始したが、黒字化を果たせず2016年には上場を廃止した。

ダンダンは中国のスタートアップの第一世代として、最も成長を期待された企業の1社だった。中国の若手起業家らは西側のビジネスモデルをコピーしたが、ダンダンはアマゾンのコピーだった。同社の共同創業者のPeggy Yuは、米国の大学で学んだ後に中国に戻ってキャリアをスタートした「海亀」と呼ばれるタイプの中国人の一人だ。

1999年に創業のダンダンは、DCMやWalden Internationalなどの有名VCから出資を受けて事業を拡大。2004年にはアマゾンから7500万ドルで買収提案を受けたが、創業者らはこれを断った。アマゾンはダンダンの競合のJoyo.comを同じ額で買収して中国進出を果たし、ジェフ・ベゾスは当時「世界最大級の市場に参画できることをうれしく思う」とのコメントを発表していた。
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上場廃止後のダンダンは初心に戻り、書籍販売に注力した。しかし、その後も負債は積み上がり、ダンダンは今年、中国のコングロマリット「海航グループ」に12億ドルで買収されると報じられた。海航はこのところ複数の企業を買収し、事業を拡大しようとしていた。しかし、この買収話は海航の業績が悪化したため見送りになった。

中国のネット業界は今、乱気流のなかにある。ダンダンの苦闘はまだまだ続いていく。

編集=上田裕資

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