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2018.10.07 23:59

元Google人材領域のプロフェッショナルが日本の組織にシナジーを与える

共創する組織のつくり方|#1 ピョートル・フェリクス・グジバチ
会社組織と個人の関係性は従来のそれとは大きく変わってきている。シナジーが生まれ、成果を上げる強い組織を築くために必要なものは何か。元Googleで、プロノイア・グループCEO、「0秒リーダーシップ」「世界最高のチーム」の著書でも知られるピョートル・フェリクス・グジバチがそのヒントを語る。


インタビューは5分ほど遅れて始まった。人事、人材開発の分野で今注目のピョートル・フェリクス・グジバチは、この日も名古屋のとある企業で講演をひとつこなしてきた。そして開口一番、彼らしい話題を提供してくれた。「帰る途中、新卒の学生と思われる集団を見かけました。同じスーツ、同じ時に入社し、そして同じ時に引退する。そう望む学生も多いのでしょうが、私としては、もっと新しい組織の考え方であって欲しいと感じました」。Google、モルガン・スタンレーなど名だたる企業で人材領域を牽引してきたピョートルらしい言葉だ。

「今、いわゆる“イケてる”企業は一括採用とは真逆の動きをしています。会社は採用の〈枠〉ではなく、〈軸〉にすべきという動きです。つまり画一化された採用基準、固定化した個人と組織の関係性という旧来の形を枠とすれば、軸とは、どんなミッションで、どんなテクノロジーを使って、どんな貢献をするかという目的のことです。まず企業は軸を立て、それに引き寄せられる人たちは正社員でも、副業でも、パラレルでもかまわない。軸に対してどれくらい近くに立つかによって、会社と個人の関係性が違った形になりつつあるのです」


ピョートル・フェリクス・グジバチ|プロノイア・グループ CEO ポーランド生まれ。2000年に来日。ベルリッツ、モルガン・スタンレーを経て、2011年にGoogleへ。グローバル人材の育成、組織開発の分野で活躍。2015年に独立し、現在に至る。主な著書『0秒リーダーシップ』(すばる舎)、『世界最高のチーム グーグル流「最小の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』(朝日新聞出版)など。


スタートアップ熱も再び高まり、大企業も安泰ではない時代では、企業規模に関わらず、個人のスキルセットやネットワークが大事になる。様々な企業に人事コンサルタントとして携わっているピョートルによれば、大企業も国も変わろうとしているという。働き方への意識改革と、個人重視の考え方への変化だ。

連載|Share & Connect〜共創する組織のつくり方〜をチェック

「例えば、今、〈ホラクラシー〉というフラットな組織が増えてきています。私の会社もそうです。COO、CCOなど社員は好きなタイトルを選んでいい。その代わり社員一人ひとりが経営者と同じ視点を保つ必要があり、どういうチームを組んで、どういう責任を持って、いかにまとまって事業のプロセスをたてるのかが要求される。もっと言えば、Googleやインテルも実践する〈OKR〉という考え方で、個々に、あなたはどうしていくか、どんな価値を会社にもたらしてくれるのかをディスカッションすれば、旧来のピラミッド型の力関係ではなく、縦社会にはない力のバランスが整う組織の形ができるのです」

「おいしいオポチュニティ」を逃すな

人と組織の新しい関係は次のステージに入り、個人、チームというとても小さなカタマリが重要になっている。グローバル企業で活躍し、そして日本で18年目を迎えるピョートルは、実に様々な組織の成功と実践をサポートしてきた。重要なのは次の段階で、個人やチームがどう動いていくかだ。

Googleでは、社員同士のコミュニケーションが活発で、互いに教えあう仕組みがある。現在ピョートルがCEOを務めるプロノイア・グループでも、それを実践し、社員同士のコミュニケーションを通じ、個人の知見やアイデアをお互いにシェアすることで、それらを社内・外に派生可能な組織の資産へと発展させている。これはSansanの「名刺から生まれる人的資産の活用」に構図が似ている。

「例えばまず、名刺交換し、スキャンしてデータベースに入れる。そのデータは使われていますか。もし保存したデータに接していないということがあれば、こんなにおいしいオポチュニティがあるのに使わないのはおかしい。データ化によって、誰がどんな動きをして、どんな話しが進んでいるのか、それをアカウントマネジメントレベルで見る必要があり、データを情報共有していくことが必要不可欠、というより常識です。Sansanのサービスで言えば、どんな人たちに何を話しているかを見える化でき、こういう人にはこういう提案ができるといったアドバイスにもつながります」



一枚の名刺がデジタイズされ、ネットワークに組み込まれることで情報は社内を横断し、あらゆる共有が生まれ、その資産は活用される。ピョートルはその後の動きにもポイントを見出す。

「ちょっと相反に聞こえるかもしれませんが、デジタル化が進み便利な社会になると逆に人間関係が重要になります。情報だけあっても、建設的なディスカッションができないと信頼関係は生まれない。リモートで働いて顔が見えない場合は特に。Googleのマネージャー教育では、エンパシー、シンパシー、コンパッション(同情、共感、思いやり)の3点を重要視しています。相手の期待感と自分の期待感を擦り合わせて一緒に仕事をしないとずれが出るのです。何が課題で何を解決したいということで社内・外のリソースとテクノロジーは使えるけれど、コミュニケーションを取らないと、すぐに脱線します」

注目される三者の知見が集約、最新の組織論 "Share&Connect" >>

つまり、実際の対面の価値を丁寧にコミュニケートする必要があるということだ。出会いの証である名刺の役割は重要で、オンラインの外側と内側は常に同列なのだ。

コミュニティ、コネクションを活かすために

ピョートルの著書「0秒リーダーシップ」では、知識や人のつながりが集まると、「土地勘」のようなものが生まれるとある。つながることでシナジーとなり、必要なことが目に見える形で手に入るということなのか。

「自分のリソースが何なのかを考えた時、まず必要な専門知識、そして本当にプロダクトや今のSNSの動きをわかっているかといった要素の他に、自分のコミュニティ、コネクションのクオリティが大事です。自分が、何の価値に対して、何のために動いているのか、自分の中での指標を持って考え、専門性にネットワークの強みを両方使えれば面白いことができるのです」

さらに著書ではこの広がりと専門性を〈T型社員〉さらに複数の専門性を持つ〈Π型社員〉として紹介している。ちょうどアルファベットの文字の横線(広がり)と縦線(深み)を組み合わせた意味から取っている。まさに、組織における個人の価値を高める意味をうまく表現している。「領域を超えた動きをしていかないと、新しい価値は生まれない」というピョートルの考えは、高まる個人の価値が可視化・共有されると組織のΠ型にまで成長することを意味する。この構造は、1枚の名刺が可視化されマルチレイヤーに広がるSansanの仕組みも同様だ。

「テクノロジーを使う、使わないというのは違っていて、使わなきゃならない。世の中には多様なソフトがありレゴブロックのように組み合わせるだけなのです。あと、結局なぜテクノロジーを使うのかというと、自動化というのは活性化なのです。例えばSansanのサービスを使って名刺をスキャンして整理した時、そのデータをどういうふうに使っていけば意思決定できるか、サービスにつながるか、といった広がりが活性化なのです。クラウドや他のテクノロジーもそう。無駄な作業を無くし、物事を短縮していくことが活性化につながるのですね」

情報過多の今の時代に自分の価値観、重視するものしないものを理解して働いて欲しいとピョートルはいう。テクノロジーはその土台であり、活用することで自分のフィールドを広げ、成果を挙げ、自己実現につなげるということなのだ。

Sansanで組織のシナジー強化を実現した事例を見る >>

連載「Sansan presents "Share & Connect" 〜共創する組織のつくり方〜」
#1:本記事|ピョートル・フェリクス・グジバチ
「元Google人材領域のプロフェッショナルが日本の組織にシナジーを与える」
#2:公開中|立花陽三
〜愛され球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」の胸熱シナジー〜
#3:公開中|ドミニク・チェン
〜最も腑に落ちる言葉を持つドミニク・チェンが語る組織のシナジー〜

Promoted by Sansan text by Forbes JAPAN 坂元耕二 photograph by Setsuko Nishikawa

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