しかし、1992年に亡くなったウォルマート創業者、サム・ウォルトンの一族の富の総額はベゾスを上回っている。一族の資産額は先日のウォルマートの決算発表を受けて、さらに上昇した。
8月16日13時(米東部時間)時点で、ウォルトン一族7名の資産額の合計は約1740億ドル(約19兆3000億円)。これに対し、ベゾスの資産額は1558億ドルだ。
ウォルトン一族の資産額の巨大さは、ウォルマートの事業がいかに揺るぎなきものであるかを示している。Eコマース全盛のこの時代に、ウォルマートの5〜7月期の売上高は過去10年余りで最大の伸びを記録。8月16日朝の決算発表を受けて、株価は13時時点で10%近い上昇を記録。一族の資産額は合計で130億ドル(約1.4兆円)の上昇となった。
サム・ウォルトンの唯一の娘であるアリス・ウォルトンの資産額は680億ドルに到達。彼女は化粧品大手ロレアル創業者の孫娘のフランソワーズ・ベッテンコート・マイヤーズを抜いて、世界で最も裕福な女性になった。
アリス・ウォルトンと兄弟のジム(資産額464億ドル)、ロブ(同462億ドル)らはそろって米国の富豪の上位20位以内に入っている。
ウォルマートは今回の決算報告で、Eコマースの取り扱い品目を増やし、特に食料品部門の売上を増加させたことで注目を集めた。食品部門は昨年、ホールフーズを買収したアマゾンと戦う上で最も重要なセクションだ。
今年の年末までにウォルマートは、食品の宅配サービスの提供エリアを米国の40%にまで拡大すると述べた。また、食品のピックアップサービスは既に1800カ所で利用可能になっている。
ウォルマートがこの調子で業績を伸ばせば、ウォルトン一族の資産額はかつてない水準に達する。ウォルトン一族は史上初の、総資産2000億ドル(約22兆円)超えを達成するファミリーになるとフォーブスは予測する。