アンドリーセン・ホロウィッツも出資
彼は皮肉を込めて次のように語った。「投資家は、一方ではサイバー攻撃を防御する企業に出資をしながら、もう一方ではハッキングでお金を稼ぐスタートアップに出資をしている。Tokaに出資をしているDell Technologies Capitalとアンドリーセン・ホロウィッツは、これまでにサイバーセキュリティ企業に何百万ドルも投資している。顧客を守るために脆弱性を見つけ出そうとしている企業と、同じ脆弱性を攻撃に使おうとしている企業に同時に出資をするのは利益相反にならないのだろうか」
一方、ローゼンはTokaの製品が悪用されないよう対策を講じるとしており、現在は倫理委員会の立ち上げを準備中だという。また、ロシアや中国などの敵国にはサービスを提供しないという。
監視業界や投資家の多くは、Tokaを「攻撃的セキュリティ(offensive security)」業界に属すると見ているが、ローゼンはこれを否定する。彼は、Tokaがサイバー空間における防御と攻撃の中間に位置し、市民の安全を守るためのインテリジェンスツールを開発していると主張する。
「我々が攻撃的なツールを作っていないことははっきりと言っておきたい。攻撃と防御には中間点が存在する。それはインテリジェンスであり、全ての政府機関にとって双眼鏡の役割を果たす。我々はディフェンスとインテリジェンスの領域に属している。防御するためにはインテリジェンスが必要なのだ」とローゼンは話した。