優秀な人材はアイデアを持っている。アイデアを生むのが好きな人たちだ。管理職はこうした新たなアイデアを常に好むわけではない。恐怖心を持った上司は、自分よりも良いアイデアを持つ人を特に恐れ、新たなことに挑戦するのを好まない。新たなアイデアはうまくいかないかもしれないからだ。恐怖に支配された上司は、新たなことを試して失敗すれば、自分の評価が下がったり、問題になったりするのではないかと恐れている。
優秀な人材は就職の要件を持ち、自分は雇用に適した人材だと知っている。多くの管理職は、将来自分を批判するかもしれない候補者や、良い業績を出したことで昇給や賞与を要求するかもしれない候補者を選ぶことをためらう。
「新たなアイデアを求めています」と主張する会社から内定をもらったら、注意してほしい。それはおそらく、事実ではないからだ。もし本当に、その会社が新たなアイデアを求めていれば、現在の従業員から多くの良いアイデアが提案されているはずだ。リーダーに良いアイデアが届いていないのは、新たな考え方を受け付けないことが従業員に明確に示されているからだ。
大胆で新たなアイデアを提案した人は過去にも間違いなくいるはずだ。しかし、その結果おそらく会社を追われたのだろう。優秀な社員は「新たなアイデアを求めている」と言う会社を既に去っている。創造性にあふれた生産的な人材を追い出した会社には入りたくないはずだ。
優秀な人材を管理することは、強い意志さえあれば難しくない。しかし、多くの管理職は強い意志を持っていない。リーダーシップのトレーニングでは、意志や影響力の活用方法について議論されることがあまりないが、本来は議論すべき話題だ。
今後転職する際は、賢く会社を選ぶこと。優秀な人材の多くは、しばらく企業で働いた後に独立するが、それには理由がある。自分のビジネスライフやキャリアを自分で管理したい人たちを、責めることなどできない。