米国人に多いお金にまつわる5つの誤解

Elena Anisimova / Shutterstock.com

インターネット上には驚くほど数多くの、お金に関する誤った情報が出回っている。事実と作り話は、分けて考えなければならない。全くの間違いと言える5つのことと、それに関して知っておくべき事実を紹介する。

1. 自宅の購入は投資

不動産の売買でもうけることはできる。だが、購入した自宅が自動的に、あなたに大きな利益をもたらすと考えてはいけない。自宅のおかげで損をすることもあるのだ。

自宅の購入と、不動産への投資を分けて考える必要がある。不動産投資をしたいなら、賃貸用の物件を買うか、不動産投資信託(REIT)に投資することを検討すべきだ。

2. 家は借りるより買うべき

必ずしもそうではない。居住地を含め、いくつかの要因によって左右される。住宅価格、賃貸価格は時間の経過とともに変化する。そして地域による違いもあり、明確な基準はないのだ。

どちらが良いかを正しく比較するためには、固定資産税や住宅ローン費用、不動産仲介手数料、不動産管理費用その他、住宅を保有することにかかる全ての費用を見直してみればいい。

また、自分自身の長期と短期の目標についても考えてみよう。引っ越しをする、もっと広いスペースが欲しくなる、といった可能性はないだろうか。

3. 信用スコアを上げるにはクレジットカードの利用残高を残すべき

これは間違いだ。利息を払いたいというのでない限り、利用残高を残しておいてはいけない。クレジットカードを使ったら、毎月の支払日に全額を支払うこと。遅延なく支払っていれば、常にきちんと責任を果たしていることを示せると同時に、キャッシュバックなどの特典を得ることもできる。

毎月の支払日に全額を払えないなら、クレジットカードを使うべきではない。信用スコアを上げたいなら、利用の仕方を管理しなくてはならない。利用限度額に近い金額の支払いにクレジットカードを使用していれば、カード会社はあなたをリスクの高い人と評価する。理想としては、毎月の利用額を利用限度額の30%未満に抑えることだ。10%未満にできればなお良い。

4. 信用スコアは1人に一つ

米国にはエクイファックス、エクスペリアン、トランスユニオンというクレジットレポートを提供する信用情報機関が3社あり、これらが信用スコアを提供している。

米国で最も頻繁に利用される信用スコアの一つが、信用調査会社フェア・アイザックの「FICOスコア」だ。消費者は350~800点で評価され(数字が大きい方が、評価が高い)、750以上ならば信用度が高く、600未満なら低いとみなされる。
良くも悪くも、信用スコアは住宅ローンや自動車ローン、個人ローン、クレジットカード、学生ローンなど、さまざまな金融商品の利用と関連付けられている。

5. 学生ローンは整理すれば利息が下がる

複数の学生ローンを抱えている人が利率を下げたいのであれば、コンソリデーション(統合)は必ずしも最善の策ではない。ローンを一本化して返済日を月に一度にすることはできるが、場合によっては利率が上がることもある。

一方、複数の学生ローンをリファイナンス(借り換え)によって、より低金利の単一のローンに組みかえることもできる。元々の学生ローンの残高が多いほど、節約できる金額も多くなる(これは「誤解」ではない)。

編集=木内涼子

ForbesBrandVoice

人気記事