ビジネス

2018.05.27 11:00

「キャンプ版エアビー」で米国のアウトドアを変えた29歳CEO

(photo by GettyImages)


女性CEOになること
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つい最近まで、ラヴァシオは女性起業家になることが“人と違ったもの”になることだと考えたことはなかった。「なりたいものになりなさい、と私は育てられたのです」と彼女は言う。

しかし、アウトドア産業は男性に支配された世界だ。ラヴァシオはアウトドアリテーラーの集まるカンファレンスで、こう思ったことを覚えている。「何が起きているの? 男しかいないじゃない」と。しかし彼女は、業界に女性が少ないことで不快な気持ちにならないようにしようと決めた。その代わりに彼女は、「女性には男性と同じ資格や能力がある」と信じる人とだけ付き合うようにした。

ラヴァシオがカンファレンスで男性スタッフと歩くと、スタッフのほうが上司だと考える人がいるが、彼女はそれを業界における「興味深いデータ」によるものだと理解している。テック業界を見れば、VCファンドのお金が女性にいく割合は全体の3%以下。白人以外の女性となると、問題はさらに大きくなる。そんな状況に対して、ラヴァシオは苛立ちを覚える。
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「業界には明らかに問題があります。私自身は男女間の格差をそこまで経験していませんが、だからといって問題がないわけではありません。大きな問題です」と、ラヴァシオは言う。

スタッフを幸せにすること

より多くの人々に自然を楽しんでもらうために、ラヴァシオはまず何よりもHipcampのスタッフを自然に連れ出すようにしている。「私たちは、自分たちが大事だと思うものの上にブランドを築いているのです」と彼女は言う。

これを達成するために、Hipcampは社員全員に毎年1000ドルの「Hipcash」を与えている。Hipcashをすべて使い切った人にはボーナスが与えられ、オフィスには誰が最もたくさんキャンプに出かけているかを示すチャートもある。

Hipcampは2015年から、「自然のイベント」を提供するビジネスも始めている。2017年夏には皆既日食を見るための場所を開放したほか、いまでは流星群や蝶の大移動に合わせたキャンプ場のホストも行っている。「National Astronomy Month」だった今年4月、彼らは最も光害の少ないキャンプ場をマッピングした。

ラヴァシオは言う。「自然とつながり、自然とともに生きる人は、より幸せな人であるというのが、私たちの核となる信念なのです」

翻訳・編集=宮本裕人

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