そんな中、米国の映画チケット販売大手「ファンダンゴ(Fandango)」が、インスタグラム経由の映画チケット購入に対応するとアナウンスした。これは、広告収入に頼って運営を続けてきたインスタグラムにとって大きな前進といえる。また、ファンダンゴにとっても大きな飛躍となる。
「ファンダンゴの公式インスタグラムアカウントにチケット購入機能を追加できて、非常に興奮している。今後は映画制作スタジオとも連携し、顧客らに先進的なサービスを提供していきたい」とファンダンゴ社長のPaul Yanoverは声明で述べた。
モバイル端末でファンダンゴのインスタグラムの公式アカウントを開くと、既に「チケット購入」ボタンが追加されている。同社によると映画ファンは米国の3万ヶ所以上の映画館のチケットを購入可能という。さらに、「ショップ」ボタンからは映画の公式グッズなどが購入できる。
ファンダンゴは米国の映画市場で強力な覇権を誇り、映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の初週チケット売上の33%は同社経由の販売だった。
今回の連携開始はフェイスブックにとっても大きな意味を持つ。フェイスブックは2017年の第4四半期に1ユーザーあたり6ドル強の売上を生み出したが、この金額は2018年の第1四半期にわずかに減少した。個人データの不正利用問題で広告事業に逆風が吹くフェイスブックにとって、Eコマースは今後の新たな収益機会となることが考えられる。
一方でファンダンゴ側も、このところあらゆる場で販売チャネルを拡大しようとしている。同社は先日、グーグルアシスタントから直接チケットが購入できるサービスをアナウンスしていた。