一流大学20校に合格した米高校生、選んだのはスタンフォード大

マイケル・ブラウン(photo by Nathaniel Kiimble)

出願した一流大学20校全てに合格した米ヒューストンの高校生マイケル・ブラウン(17)は、ハーバードやエール、ジョージタウンを蹴り、スタンフォードを進学先に選んだ。

4月中旬に私が話を聞いたとき、ブラウンは既にペンシルベニア、ポモナ、ウィリアムズといった超難関校を候補から外し、上記の4校に選択肢を絞っていた。

「スタンフォードが自分には合っていると、ただ感じたんです」とブラウンは語った。「自分の選択にとても満足し、リラックスしています」

ブラウンが進学先を決定したのは、先月25日の夜だった。その日、以前一緒にボストンへ大学見学に行った友人が、ハーバード大への進学を決断。これが最終決定の後押しとなった。

スタンフォードにあって、ハーバード、エール、ジョージタウンにないものは? 「この場所なら、周囲からのプレッシャーがなく、ただ自分に挑戦できると感じたんです」とブラウンは言う。「ハーバードやエールで同じリソースを奪い合う400人の学生と競わなければいけない環境より、60人前後の学生と一緒に政治科学を専攻する方が、少し気が楽かもしれない、と」

スタンフォード大の政治科学部は比較的小規模だが、ブラウンが気に入ったのは、5つの分野(選挙・代議制・統治、データ科学、司法、など)から1つを選び専攻するユニークな制度だ。「教授陣も素晴らしいんです。(元国務長官の)コンドリーザ・ライスが教鞭をとっているんですよ」(ブラウン)

また、学生の90%以上がキャンパスに住んでいる点も評価ポイントだった。「コミュニティーが重視されています。多くの人々がスタンフォード大はバブルの中にいる(外界から隔離されている)と言いますが、僕にとっては良いことです」。一方のハーバードでは、学生ではない人もキャンパスに出入りしていることに気付いた。「自分が住んでいる場所の庭を誰だか分からない人々が歩き回っているのは、とても変に感じました」

また、自身はSTEM(科学・技術・工学・数学)分野に興味があるわけではないが、スタンフォード大では多くのSTEM系学生に囲まれている点も気に入った。「少なくとも他の大学よりかはそうした人たちと多く関われる」

ブラウンの母はシングルマザーで年収が5万ドル(約550万円)未満のため、スタンフォード大での授業料は5000ドル(約55万円)に減額される。だがブラウンには、総計26万ドル(約2850万円)相当の奨学金が支給されることになっている。これには、ごく少数しか受給できないキャメロン・インパクト奨学金からの4年分の授業料が含まれるが、同奨学金はブラウンが授業料を全額免除された場合、支給額を年間3万ドル(約328万円)に減額すると説明している。

ブラウンはスタンフォード大で開かれる合格者向けの説明会で、金銭面についてカウンセラーと相談する予定だ。

編集=遠藤宗生

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