特許関連メディア「Patently Apple」が3月24日に公開した記事で、アップルウォッチ向けの生体認証システムの特許が出願されていたことが報じられている。特許書類にはアップルウォッチがカメラを備え、“ユーザー認証”を行うことが記載されている。
これが事実であれば、アップルは小型版のFace IDをスマートウォッチに搭載しようとしていることになる。Face IDは今後、iPadや“新バージョンのiPhone SE”と呼ばれる製品への導入も期待されており、アップルウォッチへの搭載も全くの想定外の動きではない。
アップルが独自に開発したFace IDが、高価なiPhone Xだけでなく、より安価な端末や他のカテゴリの製品にも搭載されるのは、消費者の期待にも沿うことだ。
また、今回の特許には運動のパフォーマンス関連の分析機能についても記されている。体の水分量の測定や、バットやゴルフクラブを用いたスポーツでの利用が想定される「グリップ」関連の記述もある。
また、Patently Appleは新たなスポーツ関連機能が、ウェイト・トレーニングにも役立つ可能性を指摘する。「新規で追加されるモーションセンサーが、ユーザーの腕の動きを検知し、二頭筋のカールトレーニングの際の筋肉の動きや強度を測定できるようになる」と記事では述べられている。
特許書類ではアップルウォッチのベルトに筋電位センサーを埋め込み、ウエイトをグリップする力や、トレーニング強度を測定する機能を実現するアイデアが記されている。
ウェイト・トレーニングの種類や強度を自動的に記録する機能は、従来のフィットネストラッカーでは実現できていない。アップルウォッチがこれを可能にすれば、競合と戦う上でかなりのメリットとなるだろう。
ただし、これはあくまでも特許書類上の話であり、実現されるかどうかは不明だ。製品化に至らない特許も山のようにある。サムスンは数年前から折りたたみ式スマホの特許を出願しているが、これまでのところ実現には至っていない。